706/1026
フルールフル 3
先に進むと屋台が並んでいる場所に着いた。
ついつい祭りで並ぶ屋台やラーメンの屋台を連想してしまうが、この世界の屋台は少し大きめの荷馬車に丸ごと店が入っていた。
荷馬車には幌が張れているので雨の日でも大丈夫だ。
その荷馬車が30台ほど並んでいた。
どの荷馬車も食べ物屋のようだが、一際、食欲をそそる美味しそうな匂いが漂っていた。
嗅いだことのある匂い。
そう、肉の焼ける匂い。
皆、その匂いに釣られるように馬車を探すと、『あった』
美味しそうな匂いをだしていたのは、焼き鳥屋の匂いだった。
この異世界にも焼き鳥があったんだ。
「懐かし~い」
「沙羅さん、そんなに焼き鳥が食べたかったの?」
「そうじゃないけど、同じものがあると懐かしく感じない?
空ちゃんはどう思う?」
「う~ん、焼き鳥もだけど周りの雰囲気が縁日みたいで楽しいよ」
「ねえ、翔くん、焼き鳥、食べてみようよ」
「そうだな、僕も食べたいから買うか」
焼き鳥のように棒に刺して肉を焼いているが、実際、この肉が何の肉かは分からなかった。
見た目ではどう見ても分からないが、この美味しそうな匂いには勝てない。
仲間達と一緒に焼き鳥屋の馬車に乗り込む事にした。





