376 ハイオーグ達の行き先 3
「なんだ、この金額は!」
僕は領主室に戻り、イマリ副領主、ラーカス事務官、アメリア財務官が向かい合って座っていた。
今、このフルールイルの街の財源は金貨1億枚を越えていた。
「これは…、何でこんなにお金が貯まったいるのですか?」
僕がこの街を出発してから、1年ほどしか経ってないはずなのに、こんなに貯まる物なのか、やはりイマリさん達の努力のお陰なのか?
「それについては私から説明いたします」
アメリア財務官が説明をしてくれるらしい、これからの事もあるしキチンと聞きましょう。
「まずは第一のダンジョンからの鉱石の産出ですが…」
「ちょっと、待って。
第一のダンジョンって?」
「あ、第一のダンジョンというのは、翔様が最初に見つけたダンジョンです」
「第一という事は、他にもダンジョンがあるの?」
「はい、翔様が出発されてから、更に2つのダンジョンが見つかっております。
第一のダンジョンは、領主様の管理におかれ他の者は立ち入り禁止となっており、第二のダンジョンは中級冒険者用のダンジョンで地下50階層、レベル100までのモンスターが確認されてます。
第三のダンジョンは上級者向けのダンジョンで、とても広く今はまだ34階層までしか確認されおらず、モンスターのレベルは156、まだ探索途中となっております」
「新しいダンジョンがあるなら、一度行ってたいなぁ」
「今は多くの冒険者がダンジョンに挑んでいますので、混んでるかもしれませんが」
「それなら、人が少ないときに行くか、時期をみて改めて行くかだな」
「オホン、話が逸れましたが、大まかな収入の半分は第一のダンジョンからの産出で、残りの半分はダンジョンに潜る冒険者からの収入によるものです」
「冒険者がダンジョンに入る事で何で儲かるの?」
「はい、まずダンジョンに入るのに銀貨1枚を徴収しております」
「それは妥当なお金なの」
「まあ、冒険者のほとんどは、ダンジョン内の魔物を狩って生活しています。
銀貨1枚以上に稼いでいるので問題ないと思われます」
「そうなの、続けて」
「冒険者がダンジョンに入るために、宿をとったり、食事をしたり、武器、防具、アイテム類の購入、ギルドによるクエストの手数料やダンジョン内で手にいれたアイテム類の換金などで、我が街の経済は潤ってます。
更に、この街を治める領主様が英雄の翔様ということで、移住を希望する者が多くあり、今の住民は前の時の倍以上に増え、元々あった街を旧市街、新しく追加した地域を新市街と言って分けております」
「そ、そんなに増えているの?」
「はい、これも翔様のお陰でございます。
街をご覧になられましたか?」
「今はそんな場合じゃなかったからな、後で見てみるよ。
それよりこの領地に魔物の村を作りたいのだが」
「魔物の村をですか?」
「ああ、だから会議を開きたいのだが」
「そうですね…、その必要はないでしょう」
「え、どうして?」
「皆、翔様を信頼していますので、翔様の言うことに逆らう者はいないでしょう」
「だって魔物だよ」
「はい」
「襲われるかも知れないんだよ」
「はい、それでも翔様は何か考えているのでしょう」
「でも、皆の意見を聞きたかったんだけど」
「大丈夫です。翔様が命令されれば、それに従います。
領主がしっかりしていれば、部下はキチンと付いていきます」
「そんなものかな」
「そんなものです。
魔物の村を作るなら、なるべく街の近くじゃないほうがいいですね」
早速、イマリさんは地図を持ってきて場所を確認していた。
「場所としては、第一のダンジョンの近くが良いですかね。
湖もありますから、水の問題もないでしょう。
領主令で村に住む魔物を攻撃しないように禁止事項に追加しましょう。
領地に住む者ですから、皆、公平にした方が良いですかね
村に住む魔物は我が街の領民ですから、罰則も同じようにした方が良いですよね」
イマリさんはいろいろな事を考えてくれている。
魔物も安心して暮らせるように出来るだろうか?
僕は現地へ村が作れるか確認しに行くことにした。





