370 ダンジョン攻略 18
長老達の一団は、建物の間の道を縫うように隼人達の居る場所へ向かっているようだ。
僕は後を付けるように、建物の屋根を移動していたが、三角屋根もあれば平らな屋根も、藁で作られていたり土や木で出来ていたり、様々な屋根の建物が並んでいた。
三角屋根の角度が有りすぎて、危うく滑り落ちそうになり、『ヒヤッ』としたが落ちる瞬間、僕は空を飛び次の建物に移っていた。
これなら最初から空を飛べば良かったかとも思ったけど、流石に空を飛べば目立つから誰かに見られるかも知れない。
やはり目立たないようにするには、屋根伝いに渡って行った方が目立たないだろう。
ハイオーグの街の入り口から丁度反対側の奥の端に、高さ10メートルほどの塀で囲まれた場所の中に長老達は入って行った。
入り口はハイオーグが左右で見張っている扉のみ、まるで仁王様の像のように動かず周りに睨みを効かせていた。
空を飛べる僕には関係のないことだった。
塀の上は、がら空きだったし、こんな奥まで侵入する者はいないということなのか、それとも何か策があるのか分からなかったが、見張りは中に入る為の扉にハイオーグが2匹居るだけで塀の上にもその他にも見張りは居なかった。
僕は空を飛び塀の内側に入ると、大きな建物が1つと大きな庭に置かれた動物園によくある鉄格子で出来た檻があり、それを囲むようにハイオーグの長老達は立っているのが見えた。
鉄格子の中にいるのは、隼人と海斗、ハイオーグに捕まっているというよりは、動物園のように檻に入れられた人族を見に来たハイオーグ達に見えて、立場が逆になり見られていると思うと、ちょっと笑えてしまう。
捕まってるの笑ったらいけないけどな、僕はもっと近くで話を聞きたいと思い、空を飛び檻の上に静かに着地したが、僅かに『ガチャ』と鉄の音が周りに響いた。
『しまった!』と思ったが、音に気付いたのは隼人と海斗だけで、音のした上を見上げていたが、僕の存在には気付いていないようだ。
暫く上を見上げて何かを探していたが、何も見つけられず、長老達が話を始めたので視線を上から長老達に移っていた。
長老達は、音に気付いてないのか、隼人と海斗に視線を向けたままだった。
僕は檻の上から様子を伺う事にした。





