342 招かざる者
僕はまだ武器を構えてはいなかった。
それはレベル差が有りすぎるので、相手にならないと思ったからだ。
でも、それは僕の油断していたからかもしれない。
もし僕みたいにレベルを偽装して弱く見せていたら、そんな事、考えていた時もあったが、実際、僕のレベルが上がった所為かもしれないが、ある程度は相手の強さが分かるようになってきた。
こうして敵意を持った者を目の前にしても、ガクシン将軍と戦った時のような緊張感が全く涌かなかった。
もし本当に強い人物なら見た瞬間、緊張感が走るが、それがない。
1人、1人確認していくが『ん~、弱いな』と思ってしまう。
1人1人確認していた時に気付いてしまった。
『1人いない!』
5人居るはずなのに、目の前には4人しかいない。
すると僕の後ろから不意討ちで1人飛び出してきた。
実は分かっていたけどね。
ずっとマップ画面で相手の動きを確認していたので、1人こっそりと僕の後ろに回る敵を把握していた。
どんな戦法で攻撃を仕掛けて来るのかと思ったら、そのまま後ろから飛び出してきただけだった。
敵はレベル140、この中ではレベルが1番高い方だけど、僕から見れば動きが遅い。
職業がアサシンだから、普通の人よりは速いと思うけど、今まで戦った者達から比べれば、かなり遅いスローモーションのように見える。
これなら、まだ神楽や茜の方が動きは速そうだ。
どう対応するか悩んでいた。
僕達を殺すつもりで来ているのだから、逆に返り討ちで殺されても文句は言えないはず、ここで皆殺しにするかとも考えたが、なるべく殺しはしたくないし、この人達を殺しても次から次に、また刺客が送られてくるだろう。
それだけは避けたい。
ここは圧倒的な力でねじ伏せるか、人質を取り追い返すか。
人質を取るなら、バカみたいに1人で飛び出してきたコイツだな。
取り敢えず、コイツを人質に取って相手がどう動くか考えるか、それにレベルが1番高いとなるとこの中ではリーダー的存在かもしれないからな。
そう思っている間に、後ろから飛び出してきた来た敵は、小刀を片手に持ち僕に向けて突き出しくる。
他の連中は武器を構えたままで、動こうとしない。
僕が後ろの敵を気付かれないように牽制しているのかもしれない。
とっくに気付いているけどね。
僕は後ろから来た小刀を、体をひねりながら交わし、毒が付いているかもしれないので、小刀を持っている敵の手を強打して小刀を落とし、そのまま敵の体の前で右手と左手を掴み、『ロック』鉄枷を嵌めて両手を動けないようにした。
そして動けないように、僕は体を抑え込んだら、右手に何やら柔らかい物が当たった。
何だろうと思いながら、何度か揉んでいたら、
「何するのよ、変態!」
『えっ』と思い確認できたしてみると、右手で左側の胸を揉んでいた。
大きいし、柔らかい。
いや、違う。
わざとじゃないんだ。
抑えつけようとして、たまたま…、そういえば確かに手を掴んだ時、手が小さかったような、よく見ると背も低い150センチくらいか、観察すると胸もある方だな。
女だったのか…。





