330 王宮へ 3
城門に近く度に、見覚えのある人物に間違いないないことを確信したので、僕は声をかけることにした。
「祐太」
呼ばれた人物がこちらに気付き、驚いた顔をした。
「翔、何でここにいるんだ。
久しぶりだな」
そう、見覚えのある人物とは、ナイト職の修行へと出掛けた青木 祐太だった。
僕達と別れた時は、まだポッチャリとした体型だったが、今はかなり鍛えたのだろうか、ほっそりとした体つきになり、顔もスッキリとした感じになっていた。
その為、本当に青木 祐太なのか、半信半疑だったが、やっぱり祐太だった。
「ナイトの修行って、この国でやっていたのか」
「ああ、たまたまこの国に着いて騎士達が大勢いたからな。
ここだと直ぐ決めたんだ。
それより、翔、いきなり戦争が翔達のいる国と始まって心配してたんだぜ」
「何とか生き残っているよ。
それに皆も元気だよ」
「そうか、俺も翔達の元に行きたかったんだが、見ての通り門番の役で行けなかった。
一応、ここの隊長をやっているが、毎日毎日同じ事の繰り返し、つまらない仕事だよ」
「隊長なのか、ちょうど良かった。
王宮へ行きたいんだが、どうにかならないか」
「なんだ、そんな事か。
お前、ガクシン将軍から聞いてないのか」
「え、いや何も」
「ガクシン将軍が、ミネルバ姫を助けたお礼に王宮ににいるミネルバ姫の謁見を許可しているんだ」
「そうなか」
「ナーガ国の人だけど信頼出来ると豪語していたよ。
だから、何の問題もなく王宮まで通れるよ」
なんだ今までの苦労は、ガクシン将軍もそう言うことは先に言って欲しかった。
「そうだ、翔、俺、今から休憩入るから王宮まで案内しようか?
ガクシン将軍が許可していると言っても、ナーガ国の人がいたら、よく思わない人が襲って来るかも知れないから、護衛として付いてやってやるよ」
「王宮まで案内してくれるなら助かるよ。
祐太は、護衛するくらい強くなったのか」
「ああ、任せろ。
これでも俺、レベル68になったんだぜ」
「え、68」
僕は一瞬、耳を疑った。
「今、レベル68と言ったのか」
「ああ、凄いだろう。
これでも騎士達の中では、真ん中より上、辺りなんだぜ。
上には上がいるけど、例えばガクシン将軍みたいな化け物とか」
「いや、ナイトの修行に来てレベル68なのか、仲間のほとんどはレベル100越えているぞ」
「なに、そうなのか。
強くなるために修行に出たのに、逆に皆に離されるなんて、毎日鍛練はしているけど、門番だしな。
辞めて翔達に付いていった方がいいか」
「そんなに直ぐ辞められるのか」
「それは大丈夫さ。
よし、決めた。
俺、この仕事着辞めて翔達に付いていくよ」
「決断早いな」
「勿論、前から悩んでいたんだ。
このままだと敵同士になって戦うのではないか。
戦士になった時、不安で不安で仕方なかった。
だから、このまま一緒に連れていってくれ」
「祐太が良いなら、僕は構わないが」
「ありがとう、早速辞職願い出す事にするよ」
祐太は何でも決める早いなと思う。
まずは祐太の案内で王宮へと行くことになった。





