319 王都の騒動 15
「ガクシン将軍、空中戦艦はまだナーガ国内で修理中ではなかったのですか」
「ああ、あれはもう一隻の空中戦艦だ」
そうだ、確かネイロ帝国には空中戦艦が二隻あると、誰かが言っていたな。
空中戦艦は、僕達の上空を通り壁過ぎ、森が燃えている上空に来ると空中戦艦から何かが撒かれているようだ。
撒かれた部分の炎が弱くなっていたので、消火剤を撒いているようだ。
空中戦艦は森の炎を消す為、何度も行ったり来たりと繰り返していたが、その間に魔法部隊1000人がやって来て森の炎が広がらないように、周りから水魔法で消火していた。
「これで森の炎は、消し止められるだろう。
翔、姫は何処に居るんだ?」
「それは…、」
周りはネイロ帝国兵士だらけ、こんな所でディメンションルームを開く訳にはいかない。
「ガクシン将軍、ここは騒がしいので静かな所に移動していいですか」
「姫のいる場所は、極秘というところか」
「え、まあ、そんなところです」
「それなら俺の家に来な、そんなに広くはないが、身内しかいないから他にバレる事はないだろう」
「ガクシン将軍の家ですか、その前に王都に入れるかが問題ですが…」
「大丈夫さ、俺が居るんだぞ、問題ないさ。
もし揉めたら、将軍の名で押し通るだけだ。
よし、そうと決まれば付いてこい」
ガクシン将軍は、とっとと歩き始めるが、
「ちょっと、まだ行くとは言ってませんが」
ガクシン将軍は聞く耳持たずで、振り返らず歩いていく。
「私もご一緒して宜しいでしょうか」
「ネイバンさん、体は大丈夫なのですか」
「何とか、老骨には堪えますが、ミネルバ姫をお守り出来なかったことが悔しくて、先程、姫の事で話されていたようなので、是非、居場所が分かるなら教えて頂きたい」
ネイバン執事は姫の執事だから、姫の事が気になるのは当たり前だろう。
ここで断る訳にもいかないし、一人増えても構わないか。
「いっしょにガクシン将軍の家に行きましょう。
そこで姫の事をお話します」
「それはありがたい。
ご一緒させて貰いますよ」
ガクシン将軍、ネイバン執事、僕は将軍の家に行く為に王都を目指した。





