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異世界で傭兵生活始めました  作者: ヤマイチ


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300 団長は誰?

僕は食堂に戻り仲間達と食事を取っていた。

勿論、隣テーブルには石枷をはめられたトニーが椅子に座らせていた。

僕は、隼人の所為で食事を邪魔されたので、食事が終わった後に仲間達と話合うことになっていた。

食事が次々に運ばれてきて、食べ終わった皿を次々に片付けていく。

精霊達とアナンタは、どれだけ食べるのだろうといつも思いながら、他の仲間達が食べ終わってもまだ食べている。

大抵、精霊達、アナンタが食べ終わった時点で食事が終わるが、最後はいつも決まって、


「太るから、腹八分目にしとかないとね」


僕の食べた量の4~5倍は食べるはずなのに、あれで腹八分目かよと突っ込みを入れたくなる。

食事が終わり、問題は、こいつ、トニーの件だがどうするか。

今から話合おうとした時、奥から巨大な物体が現れた。


物体と言ったら失礼だった。

良く見ると巨大な太ったおばさんだ。

身長は3メートルくらい、黒い毛で覆われ巨大な獣が二本足で立っていた。

メニュー表示で確認すると、熊人族と書かれていたので、熊なのか確かに良く見ると熊の特長があるような無いような感じ。

そして近づいて来たと思ったら、一言、


「あんた達、今すぐこの街から逃げな」


声からすると女性のようだが、見た目で判断がつきにくい。

それに、何故逃げなければならないのか、僕は聞いてみた。


「どういう意味ですか」


「あんた達、その男の事知っているか」


「キューズ傭兵団のトニーとしか知りません」


「そのキューズ傭兵団は、この街でも実力者達の集まってる傭兵団で、たちの悪さで有名なのさ」


「でも、僕はトニー達を倒しましたよ」


「こいつらは、下っ端の下の方さ、恐いのは上の方の部下と団長と幹部達連中さ、やりたい放題で誰も手をつけられないから、厄介者なんだよ」


「どうして、ほっとくのですか、国とかギルドは動かないのですか」


「それがキューズ傭兵団の後ろには、高い地位の貴族がいるらしくて、誰も手を出せないんだそうだ」


「この店はどうするんですか、貴族の料理人になるのですか」


「貴族の料理人にはならないさ、皆の美味しい料理を食べた時の笑顔が見たくて料理を作ってるんだ。

見えない相手、それも貴族だけしか料理を作らないなんて、こちらからお断りだよ」


「でも、それじゃ狙われ続けるのでは」


「大丈夫さ、あたしの腕を買ってくれてるなら、殺されはしないだろうし、娘と二人なら万が一も逃げられるさ」


「娘?」


「ほら、料理を運んで来ただろうが、あれが娘だ」


「え~~」


皆の声がハモっていた。

そう、見た目も体格も違うのだから。

店の奥から娘が出てきたが、やはり違う。

娘は見た目が普通の人間だし、親子だとは誰も思わなかった。

1つだけ同じ所があった。

それは頭の上に付いた耳だった。

普段、料理人が被っている衛生帽子みたいな物を被っていた為分からなかったが、帽子を取ると同じように耳が付いていた。

あとで聞いた話では、普通の人間の男性との間に生まれた子供らしいので、人間の遺伝子が多く働いたようだ。

父親の事は、何となくだが聞かない方が良さそうなので聞かなかった。


「邪魔されたら、お客来ないし、このままでは生活出来ないんじゃないですか」


「そうだね、今は裏にある畑で何とか自給出来ているが、このままではな、何とかしないといけないと思ってるが」


「それなら僕に任せてくれませんか。」


「いや、こんな事に関わるより逃げた方がいいよ」


「もう、関わってしまったし、トニー達に手を出してしまったから、僕達もどうにかしないといけないから、そのついでです」


「まぁ、あたしらはいいけど、危なくなったら直ぐ逃げなよ」


「はい、任せてください」


「あんた、名前は?」


「翔です」


「翔か、あたしはアルマ、この子はステラ、よろしくな」


アルマとステラに取り敢えず別れを告げ、トニーには伝言役として、この店に手を出さないように、そして手を出した場合は僕達らが容赦しないことを、キューズ傭兵団に伝えるように話、解放した。


僕達は、まずはギルドに向かい傭兵団を立ち上げることにした。

その方がクエストも受けやすくなるだろうし、傭兵団として登録した方が経験値も皆に振り分けらるようなので、皆で合意して決めた。


だが、誰を団長にするかで揉めていた。

僕はなりたくないと主張したけど、一部の人から強いからという理由で、決められそうになったが、そんな面倒くさい事はしたくなかったので、断固として断った。

隼人は自分がなりたいと言っていたが、隼人は協調性がなく、1人で突っ走る傾向にあるのでリーダーに向かないと反対されていた。

誰が団長になるか、途中にあった空き地に腰を降ろし話合う事になった。


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