288 会談1
馬車で走る事、一時間。
キサンの村が見えてきた。
城壁はなく、農村の集落なのか中央に広場があり、それを囲むように20軒くらいの建物が並んでいる。
そしてその外側に広大な田畑が集落を取り囲んでいた。
伏兵が居ないか念の為、僕はマップで確認したが広場に10名程のネイロ帝国兵が、そして集落の周りを兵士が10名の集団で集落を守るように巡回して回っていた。
この兵士達は僕達というよりは、集落に魔物が入らないように周りに気を配っているように見える。
集落の中まで馬車で行けなかったので、入り口で馬車を降り、広場まで歩く事になった。
広場から馬車まで、少し距離があるが、もし何かがあった場合、ここまで逃げて来なくては行けない。
もっと近くにディメンションルームの扉を作った方が良いのではと考えたが、ラウージャの方を見ると指で馬車の方を指し何か合図を送っていた。
馬車に扉を作れと言っているようだ。
僕は馬車に忘れ物をしたと言い、一旦、馬車の中に戻りディメンションルームの扉を作ってからラウージャ達を追いかけた。
周りを警戒しながら進んでいたが、周りにいるのは普通の村人達だけだった。
田畑を通り過ぎ、建物の間を通り過ぎると広い広場が目に飛び込んできた。
そして目を凝らすと中央付近に兵士10人が席に付いて待っていた。
真ん中に座っている人が一番偉いのだろうか。
服装が一番派手で高そうな服を着ていた。





