224 王都作戦
「ラウージャ、ゴメン、待たせてしまって」
「いいさ、話は聞いたよ。
いずれは悩む問題だよな、僕だって僕の指示で兵士達は動くけど本当にそれで良かったのかと後から後悔したことは何度もあった。
なるべく気にしないようにしているけど、やはり兵士は数の単位ではなく、実際はちゃんと命の通った兵士なんだから命を無駄にしないように考えなくてはいけないのだけど、上手くいかないこともあるさ、だから…、」
「ありがとう、ラウージャ」
「上手く説明できなくてすまないな」
「話が聞けて良かったよ、今扉を開けるから」
僕は街の中にディメンションルームの扉を作り、扉を開いた。
「我が部隊は、このまま王都とに戻る。
今から通る通路は他言無用だ。
無言で速やかに通路を通り王都へ進む。
第1部隊から進め」
訓練を受けた兵士達は、命令通り何も言わずディメンションルームを通り王都へと抜けていく。
ラウージャの部隊二万が王都に移動するのに30分ほどかかったが、数からいえば早い方かと思われた。
「よし、皆、王都に移動したな。
まず、城壁にあるかがり火を減らして、見張りの人数も減らすんだ。
但し、城壁の上に外から見られないように半数の一万の部隊を守備部隊として置く。
暗くなってから行動を移す、それまでは休憩だ」
ラウージャの指示で、皆、解放されたように動き出すが、音はあまりたてずに移動や話、食事などそれぞれ行なっていた。
ラウージャは、僕の方に向かってきて話始めた。
「翔、これからの事なんだが」
「もし、イルプレーヌの兵士達が攻撃してきたら、白銀騎士団と翔達はイルプレーヌを奇襲して欲しいんだ。
攻撃してこなかったら、僕達と一緒にネイロ帝国を攻撃する」
「分かった」
「イルプレーヌには、ほとんど兵士は残っていないだろうから、占領するのは簡単だと思うが、油断しないようにな」
「ああ」
「翔達も、呼ばれるまではゆっくり休んでくれ」
「ありがとう、ゆっくり休ませてもらうよ」
ラウージャと別れ、僕はディメンションルームにある自宅へと戻った。
「隼人達、まだいたのかよ」
「いちゃ悪いのか」
「そういう訳ではないけど、戦争が始まっているのに、ゆっくりしていていいのか」
「大丈夫だよ、俺達にまだ指示は来てないから、それまでは休憩だよ」
「けど、いいなこの部屋、翔、俺にも作ってくれないか」
「もともと、同級生を入れて安全なこの中で暮らせたらと考えていた」
「なら、俺の部屋も作ってくれよ。
それと街の出入りの扉、俺にも勝手に使えないか、不便何だよな」
「それなら、扉は街の目立たない所に出したままにするから、ディメンションルームに入るには指輪で反応するようにするから、他人は入れないはずだ。
自分の部屋も同様に指輪で反応するようにするから、部屋の内装はそれぞれイメージを浮かべるとその内装になるようにするから、部屋は増やすから適当に選んで、部屋に名前を書いておいてくれ」
「ありがとう、翔」
そう言うと、隼人は勢いよく扉を開け出ていった。
「翔くん、私にも貰っていい」
「紗耶香、勿論いいよ」
「やった~、どの部屋にしようかしら」
「お前達も、勝手に部屋使っていいぞ」
「じゃあ、俺も恒明と一緒に一番広い部屋を」
「博、早い者勝ちだぞ」
「何、お前達、ちょっと待て俺が選んでからだぞ」
後の皆もそれぞれ選んでいた。
残ったのは僕のファミリだけ…、
「お前達は、個人の部屋いらないのか」
「翔くんと一緒ならどこでもいいわよ」
「そうそう、皆、翔様と同じ部屋がいいに決まっているわ」
「そうですか」
一人になれるチャンスだと思ったのに残念だ。
後、海賊洞窟にいる三バカも連れてこないとな。
ここでは時間が止まったような、まるで戦争が起こっていないような気になってくる。
僕は暫しの安らぎの中で、ファミリの仲間達とお喋りをしながら過ごした。





