190 試練
アナンタは、王竜に向かってブレス攻撃を行ったが、王竜は翼を羽ばたかせブレス攻撃の炎を逆にアナンタの方へ返してきた。
アナンタは自分の出した炎に巻かれ苦しんでいたが、何とか耐えきったようだ。
今、アナンタの方に気が向いていると感じて、僕は王竜の後ろに素早く回り攻撃しようとした所、巨大な尻尾が飛んできて避けきれず直撃を受けてしまった。
僕は飛ばされ壁まで着ていた。
五体は無事で、無くなったり破損したりなどはなかった。
しかし、直ぐに動けそうにもなかった。
王竜の攻撃を受けて、五体がバラバラになったかと思えるくらい、凄まじい攻撃だった。
「どうした、それで終わりか」
「絶対、お母さんに勝って試練をやりとげるんだから~」
「そうだ、待っている皆の為に負けられない」
アナンタは傷つきながらも、王竜に立ち向かっている。
僕は自分の手足を動かしてみるがまだ動かない。
こんな時精霊達が居てくれたなら、精霊魔法が使えるのに…、そうだ、それならこの星の力を使うことは出来ないだろうか。
目を閉じて、回りの力を感じ取ろうとしていたが、アナンタが気になり、そして直ぐには星の力を感じるのは無理だった。
それでも少しずつ小さな光るエネルギーが僕の回りに集まりだし、そして僕自信が光輝くようになっていた。
今、手足が動かせない最後の方法、暴走してしまうかも知れないが星の力を借りて魔法を使うしかなかった。
これで倒せなかったら、お手上げだな





