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183 レベル140 コボルト

異空間室と試練の迷宮とで、時間の分からない生活を続けていた。

唯一、ラドンだけが正確に時間を刻んでいたので、ラドンが朝と言えば朝だし、夜と言えば夜になった。


今朝は僕の方が早く起きてしまい、今何時くらいかも分からなかったので、そのまま起きて、朝食の準備をしていた。


「しまった、遅れてしまった」


突然、大声を出したのはラドンだった。


「どうしたのですか」


「申し訳ありません、翔様、私が遅れてしまい、もうお昼近くになっております」


「なんだ、そんな事か。

たまには良いんじゃないですか。

完璧な人間なんて…、竜でしたね。

完璧な竜なんて居ませんよ」


「いや、しかし」


「大丈夫、遅れた分は取り戻せばいいし、それにアナンタはまだ寝ているし」


「アナンタ、早く起きろ」


「何~、お兄ちゃん、ごはん~」


「ああ、ご飯だから食べたら直ぐ出発するぞ」


「やった~、ごはんごはん~」


朝食を取り終え、今日は14階層からスタートだ。

進んで行くとコボルトの集団レベル130が6匹がいるのを発見した。

向こうは、まだ気付いていないようだ。


「レベル130っていきなりレベル高くないですか」


「そうですね」


「これが普通なのですか」


「いえ、通常は魔物のレベルは少しずつしか上がらないはずなのですが」


「ならどうして」


「何とも言えません」


「ご主人様、良いじゃ無いですか~、その分レベル上がりやすくなりますよ」


それはそうだけど、コボルトのレベルがいきなり上がって僕の攻撃が通用するかしないか、そこが問題なのだがやってみるしかないか。


コボルトの集団は密集していたので、静かにギリギリまで近づき素早く僕はコボルトの回りを回りながら斬っていく。

一匹に二刀ずつ切りながら一週回ったがまだ倒れないので二週目に入る。

二週目は、コボルト達もバラけて僕に向かって攻撃してこようとしていたので、ジグザグに動きなりふり構わず、目の前にきた魔物を切り裂いていく。


一体、また一体と倒され霧のように消えていく。

あっという間に、僕はコボルトを倒して決まった。


「流石、翔様、コボルトでは相手になりませんね」


「いえいえ、まだまだですね」


「私だって倒せるもん」


「竜族は倒して当たり前なんだから、それを人族が倒せるなんて、翔様はかなり強くなられましたね」


「まだ足りませんよ、強い人はまだ世の中に沢山居ます、負けないくらい強くならないと」


「頼もしいですな、でも強くなっても私達に攻撃仕掛けないでくださいね」


「それは勿論、そちらが仕掛けない限りは大丈夫です」


コボルトとの戦闘を何度かして、15階層への階段をみつけた。

階段を登り15階層に入ると、僕の直感が何か危険だと感じていた。

アナンタも同じ感じなのか、いつもより静かで慎重に行動していた。


進んで行くとコボルトの集団を発見。

レベルは…、


「レベル140!」


思わず僕は叫んでしまったが、コボルトには届いていないようだ。


「翔様、気付かれないようにしないと」


「分かっているが、レベル140なんて僕とほとんど変わらないじゃないか」


自分のレベルを確認すると今レベル143、アナンタはレベル102になっている。

それにコボルトは10匹もいる。

これは流石に無理ではと思ってしまう。

しかし、ラドンは、


「翔様なら、まだ大丈夫です。

万が一の時は、私が助太刀しますので、アナンタと翔様二人で倒してください」


そこまで言われると、行かないといけないだろうな、どうやって倒すかが問題だが、まとめて倒そうとすると10匹全員が反撃してくるだろうから、一体ずつアナンタと一緒に倒した方がいいだろう。


覚悟を決め、僕はアナンタと共にコボルトに向かって突撃した。


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