表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で傭兵生活始めました  作者: ヤマイチ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

167/1026

167 ディープインレット

ディープインレットまでの街道は、フグエン山からの噴石や、噴火によって流れ出た溶岩によって固められた土地、溶岩大地となって

おり、その中を縫うように道が通っていた。


街道はフグエン山からかなり離れているが、噴火によって飛ばされた噴石は、大きい物は直経二メートルは優に超え、至る所にゴロゴロと転がっていた。


回りは草木は生えておらず、溶岩で燃えたのだろうか、木の姿のまま炭となった残骸のみ所々にあった。


「この辺りは凄いわね」


「もう何十年も噴火してないと聞いているなり」


「溶岩が流れた後が、山から海まで続いているなんて何キロ流れてるのかしら」


「それだけ、噴火が凄まじいということだろうか」


殺風景な景色を眺めながら、自然の脅威に驚いていた。

二時間ほど街道を進むと、予定通りディープインレットの村に着いた


村は城壁や村を守る為の壁はなく、防護壁による結界のみで守られていた。

村の回りは畑で囲まれており、10名ほどの兵士に守られながら、農民は農作業を行っていた。


入口にいた兵士に用件を伝え、中に通された。

村の中は、子供と老人のみしか見当たらず、大人達は農作業か狩りに出掛けているようだった。

こぢんまりとした村には、小さな木造の民家が25軒、村長宅が少し大きめで1軒、兵士の住宅が長屋になっていて1番大きい木造が一軒あった。


村長宅はすぐ分かったので、クエストの件を聞きに向かった。

村長宅のドアをノックする。


『コン、コン、コン』


「村長さんいらっしゃいますか」


「はいはい、何でしょうか」


ドアを開けて出てきたのは、白髪頭に白い髭、杖をついた村長らしき老人たった。


「村長さんですか」


「ああ、そうだが」


「クエストの依頼で来ました。

詳しくお聞きしようと思いましてお伺いしました」


「それはそれはわざわざありがとうございます。

ここではなんですので、中にどうぞ」


村長宅と言っても広さは12畳くらい、その中に古民家風で少し高くなった居間が6畳、残りの半分が土間になっており、そこに台所、薪式の釜戸があった。

壁は土壁で屋根は茅葺かやぶき屋根になっていた。

居間に通され、1人ずつにお茶を差し出す。


「今、若いもんは畑に要っておって、ワシしかいないんじゃ」


「早速ですが、クエストの件お聞きしたいのですが」


「分かった、ここから山沿いに行った所に溶岩で出来た穴が幾つもあるんだが、その内の1つにフレイムゴーレムが住みつき、

せっかく育てた畑を荒らしに時々やって来るのじゃ。

兵士達では太刀打ち出来ないので、ギルドに依頼したんじゃ」


「分かりました、フレイムゴーレムがどの穴に住みついているかは、わからないのですね」


「すまぬが、そこまでは分かっておらぬ。

あと炎系の魔物も沢山いるから気をつけなさい」


「分かりました。

あと馬車を村の外でもいいので止めてもいいですか」


「中に止めなくていいんか」


「はい、邪魔にならないように外で充分です」


「まあ、どこでも構わんが」


「ありがとうございます。準備が整い次第調査します」


僕達は村長宅を出て、村の外の空き地に馬車を止めた。

馬車自体に防護壁が張れるので、中に止めても外に止めても変わらなかった。


「早速、探してみますか」


「そうなりな」


「ラウドや、沙羅、空、エマなどは留守番してた方がよくないか」


「いいえ、私達も行きますわ」


「危ない目に会うかも知れないよ」


「翔様が居なくなるよりはましです」


こうなったらテコでも動かないだろうから、仕様がないな。


「ルークはエマを守って、神楽と茜は空、沙羅、ルナ、ミディア、クロ、アナンタを守ってくれ。

火系の魔物だから、主に攻撃をアルケー、防御をウェスタ専念してくれ」


岩だらけの場所なので、馬車は通らず歩きで探すことになってた。

大きな岩を避けながら進んでいくと、三匹のファイヤーウルフがいた。

見た目は普通の狼だが、炎を操るので注意が必要だ。


「翔殿、拙者と茜、そして翔殿で一匹ずつ倒すなり」


「分かりました。でもそのメイド服で戦えるのですか」


「問題ないなり」


そう言うと、神楽と茜はファイヤーウルフに向かって走り出した。

僕も遅れないよう直ぐに後を追った。

ファイヤーウルフのレベルは30、油断しない限り傷を負うこともなく簡単に倒せるだろう。

僕は真ん中のファイヤーウルフに的を絞り、剣を構え突っ込んでいく。

ファイヤーウルフも途中でこちらに気付き、口から僕目掛けて炎の球を三つ打ち出す。

そんなに早くなかった為、簡単に避けることが出来た。

僕は、飛び出した勢いのまま、ファイヤーウルフを口から横一線、後ろまで切り裂いた。


『バフン』という音と共にファイヤーウルフは消えて、聖霊石のみ残った。

神楽と茜も一撃で倒したようだ。


「ところで翔殿、先ほどのファイヤーウルフ、経験値はいくら入ったなり」


「え~っと、経験値が66入っているから一匹22ですね」


「それでは次はファミリーを外して、1人で一匹倒すなり」


「それは何か意味があるのでしょうか」


「やってみれば分かるなり」


暫く行くとファイヤーウルフが二匹居たので、僕と神楽で一匹ずつ倒した。


「倒しましたよ、神楽」


「経験値はいくら入ったなり」


「一匹だけだったから経験値22入ってます」


「なるほどなり」


「何か分かったのですか」


「ウム、翔殿はパーティーを組むともらえる経験値は少なくなると思っていたみたいなりが、実際は変わってないということなり」


「でも実際、なかなかレベル上がらなくなりましたが」


「それはレベルが上がって、次のレベルまでの経験値が多くなった所為なり」


「先ほどのファイヤーウルフ、拙者はパーティー組んだときは経験値22もらえたなり、しかしソロで戦うと経験値11しかもらえなかったなり、パーティー組むと更に下がるなり」


「ということは…」


「翔殿は、ソロでもパーティーでもデメリットはないなり。

逆にファミリーのメンバーシップはソロで戦うより、翔殿とファミリー組んで戦った方が経験値沢山入るなり」


「それなら、皆のレベル上げの為にも魔物をどんどん倒していきましょう」


僕は、マップで魔物の位置を確認しながら進んでいた。

魔物を倒していけば、そのうちフレイムゴーレムに出会えるだろうと、考えながら次の魔物のいる場所へ移動していた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ