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163 隠密1

「それでチュー助、情報は集まったのか」


「まだ何ですが、中間報告でチュ」


「翔殿、ここでは不味いので安全な所で話を聞かれるなり」


「ん~、それじゃ馬車の中ではなしを聞こうか」


僕達は食事を終え、馬車屋に止めている馬車に乗り込む。

馬車には防護壁が張られているので、許可した人しか入れないようになっているので、馬車の中に忍び込む事は不可能であり、

大事な話を聞かれる心配もないということだ。

宿代を浮かせる為に、暫くは馬車で寝泊まりするつもりでいた。


「チュー助、何か分かったのか」


「まだ少ししか分かってないのでチュが、まず海賊の件について、どうやら主犯格は三人らしく、なにやら海賊王になるとか訳の分からないことを言っているらしいチュ」


「どっかで聞いた話だな」


「三人は、どうやら異世界人のようでかなり強いらしいチュ、そして部下は漁村の貧民を取り入れて、勢力を拡大しているらしいでチュ」


「もしかして、クラスメイトかも知れないな」


「お仲間ですか、それならば早めに説得した方がいいチュ、もうそろそろ討伐されるかも知れないチュ」


「しかし、海賊が何処にいるか分からないのだろう」


「今調べてる途中でして南の方のリアス式海岸の何処かに基地をつくっているようなのですが、まだ分かっていませんチュ」


「僕達でも探してみるか」


「そうして頂けると助かりまチュ。

この街の件ですが、かなり多額の税金を徴収しているようでチュ。

その資金で軍備を整えている可能性がありまチュ。

何の為に軍備を整えているかは不明でチュ。

あとこの街に隠密機動部隊がいるようで、私の仲間も捕まってしまいましたチュ」


「仲間が捕まったのか」


「そうです、だから翔様、くれぐれもお気をつけて下さいチュ。

もう一件だけ資金がたりなくなってきたので追加をお願いしまチュ」


「分かった、無理はするなよ」


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