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157 ペイヴワール

朝食を取り終わり、今日は何をするか話し合っていた。


「今日はどうしましょうか」


「そうなりな、ここに居ても仕様がないないなりし」


「ねぇ、それなら次の街に行きましょうよ」


「えらく乗り気だな、沙羅」


「だって、街ごとにそれぞれ特色があるし、何より特産品が美味しいのよね」


「わかるわかる」


「ご主人様、私も次の街に行きたいです」


「翔様、この街に予定がないのでしたら次の街に移動してもよろしいのでは」


チュー助にイルプレーヌの情報を依頼しているが、この街に居なくても大丈夫と言っていたし。


「よし、次の街に行くか」


「やった」


「流石、ご主人様」


食材を買いながら、街中を馬車屋まで進んでいく。

僕達の馬車を受け取り、次の街へと目指す。


「次の街は、ペイヴワールだな」


「どんな街だろう、楽しみ」


「だけどペイヴワールからハーレイン男爵領になるから、気を引き締めて行くなり」


ペイヴワールまで馬車で一時間の距離だろうか。

ルナが馬車の運転がしたいというので、ルナに任せているが、意外と操作が上手く僕よりも上手ではないかと思えるほどだった。

街道の回りは、田んぼだらけで右の左も田んぼだ。

まるで田んぼの中に通っているようだった。

田んぼは、まだ苗を植えておらず水が張ったままで、空の景色が水面に映り幻想的な表情を見せていた。


そんな景色を眺めながら移動したら、あっという間に次の目的地ペイヴワールに着いた。


ペイヴワールは、かなり厳重な城塞という感じがした。

城壁には監視塔がいくつもあり、多くの兵士達が監視塔、城壁の上、城門などに集まっているのが見えた。


城門に並んで待っていると、何人か兵士に連れて行かれている人が見えた。


「これはヤバイですかね」


「そうなりな、翔殿と私、ルーク、ルナさんはレベルが高いから危険かも知れないなり」


「どうしよう、取り敢えず精霊達は、見えないように姿を隠してもらって、あとは…、馬車の偽装でレベルごまかされませんかね」


「やってみるなり」


僕は馬車に取り付けられている精霊石に念じた。

僕達のレベルが皆30になるように。

僕達の順番が回ってきた。


「止まれ!お前達、何用で何処に行く」


「え~っと、イルプレーヌの海賊退治にクエストだから」


「中を確認する」


五人くらいが中を確認し、後の五人が馬車の回りを確認していく。


「この馬車は、えらく高そうだが、貴族の坊っちゃんか」


「い、いえ、冒険者です。

ちょっとしたお宝を見つけまして、でも半分以上は借金です」


お宝を見つけたのは間違いないから嘘ではないだろう。


「ふ~ん、まぁ問題無さそうだな。

しかしレベル30で海賊退治を受けるなんて、命を粗末にするなよ」


「あ、ありがとうございます」


「よし、通って良いぞ」


何事もなく、すんなりと通されてしまった。

馬車の偽装は、なんて便利なんだろうと改めて思ってしまう。

城門をくぐり抜け、街の中に入ると規模がやや小さい事が分かる。

街の大きさは福岡ドームくらいで、街が段々になっており少しずつ高くなっている。

そして奥の頂上に小さな城が立っていた。

ここの領主の館なのだろうか。

僕達は街を少し散策してみることにした。


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