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天竜族の里
二人何も言わず沈黙したままだった。
お互い何かを話そうとするが、何故か会話が続かない。
「長、遅いですね」
「お母様、何やっているんでしょうね」
「……」
「……」
美人だからなのか、いや、それなら僕の嫁達とも話が続かないはず。
元々、あまり喋らない方だけど、何故か気まずい時間が流れていた。
長、早く戻って来ないかな。
今から一緒に旅をするというのにこれでは駄目じゃないか。
そう思い話しかけようとするが、言葉が出て来ない。
今は無理でも一緒にいる時間が長ければ、その内慣れるだろうと思いたい。
どのくらい経ったのだろうか?
とても長く感じた。
ようやく、奥から長が現れた。
手には何やら筒のような物を持っていた。





