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ばっくわ~どまじっく  作者: 水姫 七瀬
第4幕 人間恐怖症からの躊躇
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第48話 若作りのしすぎ!……という名の躊躇

うひょ~! 気付いたら4ヶ月も更新してないとかすごいことになってた!

更新しないとマズいマズいと思いながらもリアルお仕事で忙しかった!

コミティア108の同人誌書き上げた直後にお仕事入って、その直後にコミケ86の同人誌の原稿書いて……で、気付いたら8月に入ってた。

大変申し訳無い放置の仕方してた。

正に土下座者ですね。本当に申し訳ないです。

というわけで、久しぶりすぎる更新をよろしくお願いします。



「――ぁ……ふぁ……ぁ~……」


 寝不足特有の鈍い頭痛を感じながら、小さくあくびをする。


「……明ちゃん? 気がついたのね? 大丈夫? 頭は痛くない? 気分は悪くない? 身体の感覚は?」


「ちょっと、お母さん。そんなにいっぺんに言われても困る。ボク、どうなったの? 身体が重くて動かないんだけど……」


「魔力枯渇を起こしてるから、しばらく思うように身体が動かせないと思う。先生が言うには3日くらいのガマン……らしいわ。正直な話、身体に障害が残るくらいの重度枯渇を起こしてると診断されているの。もし感覚におかしなところがあったらすぐに言うのよ?」


「え~っと……身体の感覚?」


 右手を確かめる。ちょっと重いけど、特に問題なし。

 左手を確かめる。左手を……ってちょっと待って、左手の感覚がない……。なにこれ……もしかして……これが魔力枯渇による新対象外……?


「お……おかぁさぁ~~ん、左手の感覚ないよぉ……もしかしてボクの左腕~……」


 怖くなって涙声で聞くと、母さんが慌ててボクの左腕をとろうとして、大きなものを動かした。


「拓海くんごめんね?」


「……ふぇ? 拓海さ、ま?」


 母さんが動かしたのはぐったりした拓海さまで、変ないびきを口から吐き出してた。


「ひにゃあっ!? やっ、ひぅ!?」


 いきなりじりじりびりびり嫌な感じの刺激が左手からし始めた。


「大丈夫!? 明ちゃん! 左手を今触ってるけど大丈夫!?」

「いっ、!? にぎゃぁああああああああああああ!!!?」


 母さんが思いっ切りボクの手を握りこんだはずみで特大級のビリビリが身体中を駆け巡ってのたうち回る。

 なにこの強烈なびりびり!? ボクこんなの今まで味わったことないよ!?


「明!? 今の悲鳴はなんだ!?」


 ボクが上げた悲鳴のせいで、拓海さまがびっくりして跳ね起き、叫び声を上げながらナースコールに飛びついた。



□◇□◇□◇□◇□◇――…



「う~ん……、問題なさそうね。グーパーしてみてこれだけ動くなら問題ないわね」


「そうですか? なんかまだ少し感覚がないんですけど……」


「そりゃあ、半日も枕にされてれば、血行悪くなってしびれると思うわよ? まあ、驚かされた割には大事になってもないみたいだし、このまま経過を見ましょう」


「すみません、お騒がせして……」


 ボクが起こした騒動のせいで、神経科、魔力内科、外科のお医者さん3人が駆け込む騒動になってすごく肩身が狭いです。


「ああ、そんなしゅんとしないで? それが先生のお仕事だからね?」


「は、はい~……」


 小さくうなずくと、先生が苦笑しながら母さんへと向き直る。


「それじゃあ、お昼になったら『教授』が来ますので、到着次第案内しますね?」


「よろしく願いします」


 その後、世間話に二言三言交わして、先生は挨拶して出て行った。


「母さん、『教授』って誰?」


 さっきまでの会話で聞きなれない言葉が気になってく口を開く。


「あ~うん、会えばわかるわよ? ……その、独特な人だから……」


 遠い目をして曖昧に説明する母さん。もしかして苦手な人……なのかな?

 まあ、それは今考えても仕方ない。お昼になったらわかると思うし……。それよりも、さっきから窓辺で頬杖つきながらぼ~っとしている拓海が気になって声を掛ける。


「それで、どうして拓海がここにいるの? 今日って平日で……11時過ぎた頃ってことは……授業サボり?」


「いや、坂槻先生公認だよ。朝早くから重労働だったから、今日は公休扱いで休んでいいからお前のそばにいてやれってさ」


「坂槻先生がどうして出てくるの?」


「お前、覚えてないのか? 今朝のこと……」


 今朝のこと?

 よく思い出せなくて首を小さく傾げる。


「死にかけてたことは覚えてて……。拓海に……その……助けててもらったことは覚えてる、その……ありがと……」


 拓海に今さらだけど、小さくお礼を言うと、照れ隠しに鼻をかきながら「どういたしまして」と呟いた。


「で、坂槻先生だけど、今朝ここに来て、助けてくれたんだよ。あの人が天使って呼ばれる理由がよくわかった」


「へ? 天使……? そういえば、坂槻先生のあだ名って『天使ちゃん』だっけ。どういうふうに天使だったの?」


「それはな――」


「は~い、ストップ」


 ボクが拓海に聞いて拓海が話しそうになったその時、母さんが遮るように声を上げた。


「本人のいないところで話しちゃダメよ? 女の子の秘密はムヤミにばらしちゃいけないわ」


「えっと……すみません?」


 母さんに謝ると、苦笑してダッシュボードの上に転がってたスウィートチャップスを手にとって包み紙をむき始めた。


「午後から坂槻先生も来るから、その時に直接聞いたら? 可愛く首を傾げながら『お姉ちゃん、教えて~』って言ったら教えてくれるわよ? 明ちゃんなら」


「そういうものなの? っていうか、午後から坂槻先生も来るの?」


「そうね、明の担任という立場なら……聞いておかないといけないことだしね……」


 気不味そうに母さんが大きくため息をついて、窓の外を見上げると肩を震わせて感情を押し殺しているようにみえる。

 母さんがここまで思いつめるなんて、どんな話をするんだろうか……。すごく不安で仕方ない……。

 思わず手に力を込めると、拓海が小さく笑う。


「そんなに緊張するなよ。俺も一緒にいてやるからさ」


 左手をぎゅっと握りしめられる感覚がして驚く。

 そういえば、さっきからずっと左手が温かいなって思ってたら、拓海が手を握ってくれてたからみたいだ。



□◇□◇□◇□◇□◇――…



 お昼ごはんを3人で病室で食べて、今か今かとその時を待つ。

 『教授』って人、どんな人なのかな? すごく気になってしかたない。

 そわそわしながら待っていると、廊下がすごく賑やかになってきた。


「――から、まだ病み上がりどころか、病んでる最中なんだぞ? 程々にしろよ?」


「ええ~? しんけーしつだね~? そんなだと早く老けるよ~?」


「老けれるもんなら早く老けたいわ!」


 片方は聞き覚えのある声……っていうか坂槻先生の声?


「なんか言い合いをしながら近づいてる?」


「相変わらずみたいね~」


 母さんが苦笑しながら病室の引き戸前まで行って、引き戸を開ける。


「はろ~ん? 光ちゃ~ん、元気でしたかね? ぎゅ~~~~……」


「ちょっ!? いきなりぃ!?」


 いきなり、甘ったるい声が聞こえて母さんになにかが抱きついた。


「おいおい、久しぶりだからって自重しろよ? 彩菜(あやな)。光が驚いてるぞ?」


「え~? 杏珠(あんじゅ)はなに言ってるん? 彩菜はこのために来たんだよ~? くぅ~~~~、1年半ぶりの光合成~」


「ちょっと彩菜! 離れなさい! 離れてってば~!」


 なんかよくわからない展開? だぶっだぶな白衣を着た小さい女の子が母さんに抱きついてぐりぐり身体を押し付けてるんだけど……。それを坂槻先生が必死に引っ張って引き剥がそうとしている。

 なんだか、なにも考えずに見ると、高校生とか中学生の女の子3人がじゃれあってるようにしか見えないのはなぜだろう……。

 この人たちって、ボクたちよりも一回り以上大人……なんじゃなかったっけ?


「いいかげんにしろって――のっ!」


「ふぎゅっ!?」


 コメカミに青筋立てた坂槻先生がどこからかハリセンを取り出して白衣姿の女の子を叩き倒した。

 派手な音を立ててたけど大丈夫なのかな?

 心配そうに見ていると、坂槻先生が不敵な笑みを浮かべる。


「大丈夫だ。このバカはそろそろ痛い目にあわんと歳相応の威厳というものを身につけそうにないからな……」


「歳相応……って、何歳なの? その人……」


 恐る恐る聞くと、坂槻先生が一瞬きょとんとした顔をして、呆れた顔をする。


「なんだ、佐伯……だと光と区別つかないか、明ちゃんは覚えてないのか? 小さい頃はあたしと彩菜でよく遊びに行ったぞ? お前の家にな」


「え……?」


 なんだか……え? あれ? そういえば、あの女の人……どこかで見た覚えが……。


「お~……アキラちゃん、ひさしぶりだね~? あれ? いまはアカリちゃんだった? こんなにお姉さん好みの美少女になっちゃって! ぎゅ~~~~ってしていい? いいよね? しちゃお~!」


 見た目小学生高学年の白衣の女の子がとてとてとてと小さく駆け足で近寄ってくる。

 なんだか嫌な汗が……。


「だから自重しろといっただろ!」


「あいった~~~~」


 ばし~~~ん! と小気味いいハリセンの音が響いて女の子が頭を押さえる。


「まったく、これで同い年だなんて……思いやられるわ……」


「………………はい?」


 今なんて言った? 坂槻先生はなにを言った? なんか信じられないことを言ったような気がした気が……。


「あれ? お前、本当に覚えてないのか? あたしと彩菜、光は同級生だぞ?」


「………………うそぉ……」


 彩菜と呼ばれてる人、多分教授さんは見た目小学生。坂槻先生は見た目中学生で母さんは見た目高校生。いや少し贔屓目で見ると発育のいい中学生で通りそう……。

そんな三人が……アラフォー……? うっそぉ……。若作りのし過ぎじゃないの?


 拓海を見ると同じように口をぽかんと開けて、三人を見ていた。

 そうだよね? 信じられないよね……。





                         ― つ・づ・く ―

結構自分で校正はしているのですが誤字脱字が多い性分です。

誤字とか脱字があったらご指摘いただけたら幸いです。



という訳で『若作りのし過ぎ』の回でした。

見た目小学生、中学生、高校生と揃ってアラフォー……恐ろしい(白目)

まあ、私の身内にも見た目若い女性がたくさんいるのでもう驚きはしませんが……。

高校生から見たら絶対驚く『事象』ですよね……。



さて、前書きにも書いてますが、リアルお仕事が忙しくてコッチは手付かずでした。

多分、知ってる方はもう知ってると思いますが、作家デビューってことで本を1冊出しました。

良い子は見ちゃいけない作品なのでここでは強く宣伝しません。

気になったらPNでぐぐっていただければ速攻密林さんのページが出てくるかと……。

くれぐれもいいますが、良い子は見ちゃダメですよ?



後は夏コミの情報かな?

■イベント情報

 イベント名:コミックマーケット86

 サークル:水天堂

 配置場所:金曜日(1日目)西地区"あ"ブロック-07b




新刊は今回1冊です。


『オレと親友の××な秘密』

なろう風にジャンルとタグをつけるなら、

ジャンル:コメディ

キーワード:TS、学園、シリアスコメディ、オレっ娘

なんて感じのお話です。

もし興味がおありでしたら、冬コミにおこし下さい。

またとらの穴さんで通販を委託します。

良ければご利用下さい。

 ■通販→http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/22/91/040030229167.html



その他詳細は活動報告に後日アップしますのでご確認ください(ぺっこり





もし、夏コミに参加する方でサークルのほうを覗いていただける方がいらっしゃいましたら当日よろしくお願いいたします。

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