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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 5 (2025.1~)   作者: 四季


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急に婚約破棄してきた彼はその後謎の魔法使いに襲われ意外な物にされてしまったようです。

「レジーナ、悪いが君とはもうやっていけない。よって、婚約は破棄とする」


 いつかどこかで聞いたような言葉。

 まさにそれが婚約者の口から放たれることになるなんて。


「君のことは好きになれなかった」


 婚約者アドバドル・ディオス・ガモーレスは、何の前触れもなく、ある日突然関係を叩き壊すような言葉を発した。


「もう二度と君の顔は見たくない。好みでないし。眺めていても嬉しい気持ちになれないし。うんざりだよ、すべて、君のすべてが」


 手にしているものがいつまでも手の内にあるとは限らない――そんな現実を知ることとなった日だった。



 ◆



 あの後アドバドルは路上で謎の魔法使いに襲われた。

 そしてにんじんにされてしまった。

 魔法使いの魔法は人間をにんじんにするという地味ながらかなりの怪しさを漂わせているもので。


 ――結果、にんじんとなった彼は栄養を補給することができず餓死してしまったそうだ。


 まぁ、当然だろう、人がいきなりにんじんになってまともに生きてゆけるはずもない。もちろんにんじんにはにんじんの生存方法があるのだろうが、そんなものは一般人が知っていることではないのだから。何の知識もない状態でにんじんになって順調に生きてゆくなんていうのは難し過ぎること。そんな器用さを持った人というのは滅多にいないはずだ。


 他人を振り回して生きてきた彼に相応しい最期とも言えるかもしれないが……にんじんとして飢え死にする、なんていうのは、私は絶対に遠慮したい。



◆終わり◆

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