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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 5 (2025.1~)   作者: 四季


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優しいあなた

詩のような作品です。

優しい嘘をついてくれたのね

わたしが傷つかないように

わたしが怒れるように

いつまでも泣いていなくていいように……


そんな優しいあなただったから

わたしきっと好きになったの

そんな思いやりある人だったから

わたしきっと想っていたの


それでも

最後くらい

最期くらいは

本当のこと

真実を

ただ伝えてほしかった

もしそれで

泣くことになったとしても

わたし

あなたと

現実と

ただ向き合いたかった


優しい嘘をついてくれたのね

わたしが壊れないように

わたしが呆れられるように

いつまでも泣き続けることがないように……


そうね

最初から知っていた

あなたは

とても優しい人

いつも思いやりのある人


でもね

だからこんなことになって

悲しさを抱え

痛みを背負い

歩むことになるなんて皮肉ね

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