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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 5 (2025.1~)   作者: 四季


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踏んだり蹴ったりで落ち込んでいましたが、翌日奇跡が起きました!?

 婚約者アダーンズから婚約の破棄を告げられたその日の晩、急に腹を下してしまい、夜な夜な一人トイレにこもることとなってしまった。


 何だこれは……。

 踏んだり蹴ったりすぎる……。


 次から次へと起こる不運に心が折れそうで。

 けれども死を選ぶこともできず。

 ただ、今目の前で起こっていることに、対応し我慢して息をしている道しか選べなかった。


 それはその時の私にとってあまりにも辛いことで。


 途中涙が溢れてきて。

 孤独な戦いである寂しさもあいまってつい泣いてしまったほどだった。


 ――だがその翌日奇跡が起きた。


 母が少し前に遊び感覚で買っていた宝くじが当たったのだ。


 おかげで大金が流れ込んできて。

 それによって私の人生と我が家の状況は大幅に変化することとなる。


 もちろん、良い方に。


「母さんのくじが当たるなんて嘘みたい……」

「同感だわ~。わたしも当たるなんて思ってなかったの~。ちょっとした遊び気分でね、買っただけだったのよ~」

「それで一等って」

「うふふ~。あの時軽い気持ちで買ってみて良かった~。あの紙切れ一枚がこんな形で大活躍してくれるなんて~」


 それからはもう何も困ることはなかった。


 家の状況が変わったことで生活も変わり、それによって知り合う人の顔ぶれも変化して、やがてとても良い男性と出会うことができた。そしてその人と結婚。すべてが順調に進み、夫婦となった。私と彼が特別な二人になるのに時間はそれほどかからなかった。


 これからは大切な人のためにも前向きに生きてゆこうと思う。


 ちなみにアダーンズはもうこの世にいない。

 なぜなら先日病気で亡くなったのだ。

 彼は私との婚約を破棄した数週間後に身体が動きづらくなる謎の病にかかった。それから治療を続けていたようだが改善の兆しはなく。病は悪化してゆく一方で。


 そうして最終的には落命することとなってしまったのだ。



◆終わり◆

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