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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 5 (2025.1~)   作者: 四季


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貴方のような人は一度地獄へ堕ちることをおすすめします。そうすれば少しは己の悪行の意味に気づくでしょう。

 婚約者がいる身でそれ以外の女性にまで手を出して、責められれば認めず、逆にこちらが悪いかのように暴言を吐き並べた貴方。他者を傷つけることを平気でするような貴方に幸せな未来などない。


 なぜなら、私が復讐するから。


 今は勝ち誇った顔でいるとしても、いつかは必ず、貴方は地獄へ堕ちる。血と、泥と、燃え盛る炎しかないところへ。言葉で表現できないほど毒々しい、救いのない場所へ、貴方は必ず追いやられる。


 そして苦しみながら死んでゆくの。


 誰も助けてくれない。

 誰も目を向けてもくれない。


 そんな絶望の中で死んでゆくの。


 ――そう思っていた、のに。


 貴方は私が復讐に手をつけるより早くこの世を去ってしまった。


 あの時、私を捨ててまで選ぼうとしたその人に、貴方は殺されたのでしょう?


 ……でも自業自得ね。


 だって貴方はまた浮気したのだから。

 そうやって相手を傷つけることを平気で繰り返したのだから。


 私が復讐を果たせなかったのは残念なこと。できることならこの手で決着をつけたかったかた。けれども、貴方がこの世界から消えたという事実は、悪いことではないしきっと未来の誰かを救う。貴方がいなければ被害者はもうこれ以上増えないのだから。


 死んでから独り静かに悔いていればいい。


 もっとも、貴方のことだから、死してもなお自身の罪に気づいていないかもしれないけれど。


 それでも少しは何か気づいたはず。

 あのまま気楽に生きていた場合よりかは。


 ……もう手遅れだけれど、ね。


 せいぜいこれから償って。


 焼けつくような苦しみで。

 永遠に終わらない絶望で。


 罪を償うということの意味を学ぶといいわ。



◆終わり◆

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