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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 5 (2025.1~)   作者: 四季


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わたしはもう、あなたには縋らない。~強く生きていきます~

 わたしはもう、あなたには縋らない。


 あの時、愛しい人だったあなたが心ない言葉をかけてきて、傷ついた。

 しかも婚約破棄までされてしまって深く落ち込んだわ。

 それまで築いてきたものすべてが壊れてしまったかのように感じられて、生きてきた意味がなかったかのように感じられて、もうとにかく辛かったの。


 希望なんてない、生きていても意味がない、そんな風に思えてしまって。明日に光など見出せなくなってしまっていたから。すべてもう終わりにしたい、とまで思った夜もあったわ。


 それでもわたしはそんな夜を幾つも越えてきた。


 誰も寄り添ってくれなくても。

 誰も助けてくれなくても。


 それでも生きてきた。


 孤独の中でも歩んできた。


 ……だからこそ出会えたの、とても深く愛せる彼に。


 今はもう泣いていないわ。


 大切な人がいるから。

 護りたい日常があるから。


 過去の中にぼんやりと残っている陰に腕を伸ばすようなことはしない。


 わたしが見つめているのは未来だけ。


 それがすべての答え。

 そして結末。


 もう決して迷うことのないわたしは、目に映る希望という名の光だけを信じている。


 だからこそ、強く歩めるの。


 痛みを伴う過去は捨てていく。


 ……わたしはもう、あなたには縋らない。



◆終わり◆

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