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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 5 (2025.1~)   作者: 四季


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愛しているって言うけれど

詩のような作品です。

愛しているって

あなたは簡単に言うけれど

その言葉の意味を

あなたは本当に理解しているのかしら


どうしても疑問なの

愛しているという言葉の重みを

あなたが理解しているとは思えないから

ただそうやって

甘い言葉を並べていればいいって

捉えている

考えている

そんな風にしか受け取れなくて

だから

あなたに愛していると言われていた頃も

わたしはそれを素直に受け取れなかった


もう二度と会わない


婚約は破棄する


――ああそうかやはり


わたしの疑問は

間違ってはいなかったのだと

別れを告げられた後となった今は

強く確信している

わたしの感じていたものは

間違いではなかった

あなたが言っていた言葉は

とても薄っぺらかったものね


あの頃のあなたは

良い言葉ばかり並べて

ひたすらに化粧する乙女のように

愛を輝かせていたけれど

素朴さや純真さのない言葉をかけられても

ただ飾っているだけだと

人は本能的に感じるものだから

意味なんてない

簡単には騙せないの


愛しているって

あなたは簡単に言うけれど

その言葉の意味を

あなたは本当に理解しているのかしら


あの時の違和感は

間違っていなかったのだと

今なら分かる

もう答えは出たから

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