表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 5 (2025.1~)   作者: 四季


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/548

ある日突然婚約者が姿を現しまして……? ~それでも幸せにはなれるのです~

 婚約者カンーミンがある日突然私の前へ姿を現した。


「悪いが君との婚約は破棄とさせてもらう」

「えっ……」

「何を驚いているんだ、簡単なことだろう、婚約破棄すると言っているだけだ」


 カンーミンは男性にしてはやや長いさらりとした髪を前から後ろへ流して、言葉を続ける。


「君は面白みのない女性だ。ゆえに共に生きることはできない。なぜなら、共にあっても良いことがないから。君のような女性と一緒にいても楽しくはなれないし幸せにもなれない」


 彼はそれからも一時間近く私を否定するような言葉を並べた。


「なので、婚約は破棄ということだ。ではな。君とはここまでだ、さようなら」


 そうして私はばっさりと切り捨てられてしまったのだった。


 いきなりの婚約破棄。


 想定外の展開。

 理不尽なお別れ。


 私は酷く落ち込んだ。


 ――が、その日からちょうど一年が過ぎた日に、私はカンーミンではない男性と結婚した。


 夫になってくれたその人はとても善良な人。そして大きな愛を持っている。少々不器用なところもあるけれど、それでもいつも努力してなるべく分かりやすく愛を伝えようとしてくれるので、彼との道を選んで良かったと心の底から思っている。


 彼となら幸せを掴めると確信している。

 これから先もきっといろんなことがあるだろうけれど、彼となら大丈夫、二人でいればどんな困難だって乗り越えてゆけるはず。


 一方カンーミンはというと。


 あれからしばらくしたある日近所の人が持ってきてくれたきのこを食べて腹を下してしまい、それが原因となって亡くなってしまったそうだ。


 きのこを食べて死、とは、なかなか恐ろしい……。



◆終わり◆

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ