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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 5 (2025.1~)   作者: 四季


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婚約者に突然呼び出されたと思ったら……関係の解消を告げられました!? ~なんてこと、と思いましたが、その後良縁が舞い込んできて~

 土いじりが趣味だった私は婚約者ロダンズにある日突然呼び出された。


 日頃こういうことはあまりない。なので戸惑いばかりだった。一応彼のところへ向かいはしたものの、珍しいことなので何事かと思っていたら。


「お前との婚約、破棄するから」


 彼ははっきりとそう告げてきた。


「え……」


 思わず言葉にならない声を漏らしてしまう。


「お前土いじり好きだろ?」

「あ、はい」

「そういうとこが嫌いなんだよ!!」

「ええっ」

「分かったか?」

「で、ですが……そのようなこと、初耳で……」

「言語理解できねえのか!?」

「いえ、そうではなくてですね……」

「ならもう分かっただろ? そういうことなんだよ! お前は要らねえんだ! 俺にとってお前は不快なだけの存在なんだよ!」


 こうして私は突如切り捨てられたのだった。


 土いじりが好き。ただそれだけであれほどまでに嫌われるなんて。嘘みたいな話だ。とても理解できない。それに、嫌なのならもっと早くにそう言ってくれれば良かったのに。そんな風に思ってしまう。


 ある日突然ずっと我慢していたかのように言われても、困る。


 嫌なら嫌と言ってもらわなくては改善のしようがない。



 ◆



 婚約破棄された数ヶ月後、私は高貴な男性から想いを告げられた。


 そして私は彼と生きることを決意した。


 ロダンズに切り捨てられ、失うものは何もなくなっていて。それゆえ、その時の私は思いきりが良くなっていた。なので突然の展開にも躊躇うことなく乗ってゆくことができた。


 ただ、勢いに乗ってその道を選んだことを、私は一切後悔していない。


 なぜなら今はとても大切にしてもらえているからだ。


 一方ロダンズはというと、私を切り捨てた翌日妹が可愛がっていた猫をうっかり殺めてしまったそうだ。で、妹に激怒され、棒で叩かれたそうで。その際に負った傷が原因となって、彼は落命することとなってしまったそうだ。詳しくは知らないが、どうやら、叩かれた場所が悪かったようである。



◆終わり◆

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