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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 5 (2025.1~)   作者: 四季


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触れることは許されない

詩のような作品です。

瑞々しい肌に

触れることは許されない

当然でしょう?

そこは禁断の地なのだから


それでもなお

触れたいと言うのなら

覚悟を持って

腕を伸ばすべき

覚悟を決めて

指を伸ばすべき


柔らかな色は

心の奥まで撫でる

艷やかな愛を

拒むほどに

ただひたすらに魅了する


それでも

すべてを奪われてはいけない

心だけではなく

何もかも奪われてしまえば

もう何一つ

取り戻すことはできないと

そう決まっている

それが定めである


瑞々しい肌に

触れることは許されない

当然でしょう?

そこは禁断の地なのだから


清らかな心で

歩み寄ろうとしても

それすらも

許されはしない


誰も


誰も


許しはしない


触れてはならない

惹かれてはならない

そこには

どうしようもないほどの

闇がさりげなく

宿っているから

引きずり込まれてしまう


触れてはならない

惹かれてはならない

そこには

どうしようもないほどの

闇があるから

根付いているから

ありとあらゆるものを奪われてしまう


気づけば

何もなくなって


気づけば

何もなくなっている

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