241/548
また新しい一日が始まる
詩のような作品です。
寝起きはいつも
複雑な心境
また新しい一日が始まると
感じれば感じるほどに
ある種の面倒臭さと
ある種の爽やかさが
重なり合って
他にはない色を生み出す
目覚めたばかりだけの
特別な心情
そしてそんな時に限って
思い出してしまう
遠い日の記憶
懐かしい思い出
あの頃あなたと共に過ごした
幾つもの季節を
僅かな気怠さの中で
自然と思い出すのは
あなたと共にあった頃の
様々な記憶
無数の思い出たち
良いことも
悪いことも
色々あったけれど
そのすべてが
今は過去という海に沈み
溶けて消えた
どんなことも
どんな色も
そのすべてが過去の中に埋もれてゆく
遠ざかるほどに薄れてゆく
そんな単純なものではないけれど……
寝起きはいつも
複雑な心境
また新しい一日が始まると
感じれば感じるほどに




