あの時、約束を破った貴方を、私は生涯忘れないわ。~いずれ天罰が下ることでしょう~
あの時、約束を破った貴方を、私は生涯忘れないわ。
私たちは婚約者同士だった。
私たちは特別な二人だった。
それは周囲の人たちも知っている、決して変わることのない事実、そして現実だった――そうでしょう。
けれども貴方はそんな尊いものを自らの行いによって叩き壊した。
真の意味で愛する人ができた?
愛を貫いて生きる?
……ふざけたことを言わないで。
そんな言葉は所詮自身の罪をごまかすためのものでしかない。
己の罪から目を逸らし、そんなことを言っても、そんなものは結局ただの言い訳で言い逃れでしかないの。分かるでしょう? 誰が浮気者の言葉なんて信じる? そんな分かりやすい言い訳を信じる者なんてどこにもいない。そんなことすら分からないのかしら? あるいは、分かろうとしていない? 物事を自分にとって都合の良い方向へばかり考えて。
貴方にはこれから天罰が下るでしょう。
そうよ、永遠に。
貴方は逃れられない。
己の罪すべてから。
けれどすべてを壊された側からすればそうなるべきだと心から思うの。
何もしていない私だけが傷ついて、罪を犯した貴方が楽しく幸せに暮らしているなんて、そんな未来は認められないもの。
さぁ、これから、何が起こるかしら?
……楽しみね。
◆終わり◆




