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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 5 (2025.1~)   作者: 四季


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なぜかいつもの時間に眠れず困っていたのですが……そこからまさかの展開に。

 その日はなぜかいつもの時間に眠れなかった。


 消灯して横になっていても意識は遠退いていかず。

 ただ時間だけが流れてゆく。

 どんなに努力しても意味なんてなくて、睡眠という入り口が一向に近づいてこない。


 ――と、そんな感じで不思議に思っていたら。


「俺さ、お前との婚約、破棄することにしたから」


 夜遅い時間になって婚約者である二歳年上の男性ルークス・フィフォ・ディヴォットがやって来てそんなことを告げてきた。


 いきなりの訪問。しかもこんな遅い時間に。それだけでも不自然さを感じていたというのに、そこからさらに意外な決定を告げられて。


 まさかの展開に頭がついていかなかった。


 何これ? と内心首を傾げるので精一杯だった。


「お前との関係はここまでな」

「それは一体どういう……」

「うるさいな。余計なこと言うなよ鬱陶しい。いいからもう何も言うな。黙って俺の前から消えろ」


 彼が私にかけた最後の言葉はそんな心ないものであった。




 ――そしてルークスはこの世を去った。


 婚約破棄を告げ、自宅へ戻る。


 その道中で彼は不審者に襲われた。


 鋭い刃でひと突き。

 彼は命を落とすこととなる。


 あまりにもあっさりとした最期を迎えることとなってしまったルークスであった。



 ◆



 私はあの後流れ星に遭遇。


 そして願った。


 幸せになりたい、と。


 すると翌日から状況が激変。

 何もかもが良い方向へと動き始める。


 まるで別人になってしまったかのように――私は趣味を活かして富を築くことに成功し、あっという間に大スターになり、輝きの頂点に躍り出た。


 こんなことがあるのだろうか……、と思うような、そんな奇跡的な展開であった。



◆終わり◆

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