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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 5 (2025.1~)   作者: 四季


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ただ消えるだけ

詩のような作品です。

溶けて消えるだけ

何もかもすべて

もうどうでもいいの

ただ

もう聞きたくない名前はあり

もう聞きたくない言葉はある

だからね

わたしが消えるの

物語の人魚のように

美しい形では消えられないかもしれない

さよなら

最期に微笑みかける相手が誰かなんて

どうでもいい

そんなことは

くだらないことだから


霧のように散るだけ

この世のものすべて

もう何だっていいの

ただ

二度と聞きたくない名前はあり

二度と聞きたくない言葉はある

そうよ

だから消え去るの

いつか読んだ絵本のお姫様みたいに

美しいまま散ることはできなくても

さよなら

最期に目にする景色はきっと

どうでもいい

それでもね

美しいとは思うよ


わたしを止めないで

わたしの一つしかない夢を

拒まないで

受け入れなくても構わないから

そっとしておいて

春の風と共に去る

わたしを

無責任に引き留めようとしないで


さよなら


春は告げる

永遠の別れを


ただ消えるだけ

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