わたしのせいではない
詩のような作品です。
怨みなんて
抱えて生きるべきではないと
分かっているのに
それでもなお
わたしはあなたを怨んでしまう
憎しみを抱いても
何かが変わるわけではない
そう分かっていても
それでもなおわたしは
あなたを憎んでしまう
幸せだった
あの日々を壊した
あなたの裏切り
あなたの嘘
それがどうしても許せなくて
だからきっとこの先も
あなたのことを思い出すたび
あなたへの憎しみを
何度でも感じるのでしょう
すべてを赦しなさい
いつか誰かはそう言ったけれど
それは簡単なことではない
そう知ったのは
あなたに出会ったから
人は傷つけられたことを忘れない
それはきっと防衛本能で
もう二度と同じような
傷つき方を
傷つけられ方を
しないようにと
明日の己のために
過ちを忘れまいとするがゆえに
ただ記憶を鮮明に残す
胸に
頭に
この身体の奥深くに
怨みなんて
抱えて生きるべきではないと
分かっているのに
それでもなお
わたしはあなたを怨んでしまう
けれどそれは
わたしのせいではないわ
憎しみを抱いても
何かが変わるわけではない
そう分かっていても
それでもなおわたしは
あなたを憎んでしまう
そうよそれは
わたしのせいではないのよ




