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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 5 (2025.1~)   作者: 四季


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会うたびに幼馴染みの女性と比べてくる婚約者から婚約破棄を告げられましたが悲しくはありません。~むしろ気が楽になるのでありがたいです~

 会うたびに幼馴染みの女性と比べてきて嫌みを並べてくる婚約者ローバトがある日突然告げてきたのは婚約破棄。


 すべてを終わらせる言葉だった。


 元々好かれていないことは知っていた。だから婚約破棄されるという展開を目の前に突きつけられても絶望することはない。そういう可能性だってある、それは理解できる範囲のことであるから。ただ、まさか実際にそこまでなるとは思っていなかったので、そういう意味では驚きはあった。


 そうしてローバトとの関係はあっという間に終わってしまうこととなる。


 私たちは確かに婚約者同士だった。

 けれどある日突然その関係は解消となって。


 ……そして他人になった。


 もう二度と、私たちが特別な二人になることはない。


 永遠の終わり。

 永遠のさよなら。


 彼はそれを何の躊躇いもなく言葉にして放ったのだった。




 婚約破棄を告げられた日から数日が経ったある朝、いつものように目覚めた私はローバトの実家に隕石が落ちたという話を耳にすることとなる。


 彼は亡くなっていた。


 危険な物が降り注いだのだから当たり前といえば当たり前なのだけれど――しかしながら近しい関係であった人が亡くなるというのはまだあまり経験したことがなかったので、そういう意味で、驚きであった。




 ローバトの死からちょうど一年が経った今日、私は、とても整った容姿の持ち主である男性エリーオと結婚する。


 もうすぐ結婚式が始まる。

 それは新たなる道への第一歩だ。


 エリーオとの出会いは婚約破棄された日から一ヶ月ほどが経った頃だった。そこから今日まで色々あったけれど、彼との関係が良好でない日は一日だってなかったと思う。大変なこと、手間がかかること、ややこしいことなど、いろんなことがあったけれど。そんな負の出来事をゼロであったかのように捉えられるほどに、エリーオと過ごす時間は素晴らしいものだったのだ。


 だからこそ、良き未来も信じられる。



◆終わり◆

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