小鳥になりたい
詩のような作品です。
わたしは小鳥になりたい
だってそうしたら
もう何も恐れる必要はないでしょう?
愛されることを求めることも
愛しまれることを欲することも
きっと死ぬまでないでしょう
愛を求めることは
時に己を傷つける
欲しいと腕を伸ばすたびに
大切なものを失うようで
抱き締めてほしいと望むことさえ
罪になるなら
息をすることさえも罪かと問いたいけれど
きっと冷ややかな目を向けられて
罪は罪だと答えられるのでしょうね
寂しいことでも
きっとそれが現実で
きっとそれが一つの答え
わたしは小鳥になりたい
そうよそうなれば
もう何にも縛られないでしょう?
寄り添ってと求めることも
寄り添っていたいと欲することも
きっと永遠にないでしょう
傍にいてほしい
ただそれだけの願いは
嘲笑われて灰になった
すべてが焼けて崩れ落ちてゆくように
この胸にあった
一つの願いさえ
今では完全に消え去ってしまった
今はもう塵のようなものさえどこにもない
わたしは小鳥になりたい
どこへでも行ける
ただそのための翼が欲しい
わたしは小鳥になりたい
何だって願える
そのための形が欲しい




