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風が吹いている
詩のような作品です。
あなたがいなくなった場所
いつまでも埋まらない空白
懸命に埋めようとしてきたけれど
結局いつまでも埋まらないまま
どうしようもない悲しさが
ふとした瞬間に込み上げてくる
愛しているのに
愛していたのに
それを伝えることはもうできない
そんな切なさが
そんな虚しさが
今はただこの胸を押し潰そうとしている
風が吹いている
どうしようもないこと
いくら考えても意味なんてないと
分かっているのに
解決するすべがない
ただ悲しくて
どうしても泣いてしまいそう
風が吹いている
救いなんてどこにもない
求めても無を有にする方法などないと
気づいているのに
受け入れる覚悟がない
ただ虚しさが
募りゆく日々で悲しい




