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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 5 (2025.1~)   作者: 四季


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先週身勝手に婚約破棄してきた彼はもう……。~こちらは幸せを掴めそうです~

 先週婚約者の彼ポポルウから婚約破棄を言いわたされたうえ心ない言葉を幾つも投げつけられた私だったけれど、捨てられたからといってふこうになるわけではなかった――というのも、婚約破棄された日の晩にこの世を支配していると言われる偉大なる女神の力が目覚め、それによってこの国の王子リュリュドと結婚を見据えて婚約することになったのだ。


「あの……」

「何だい」


 リュリュドは私には勿体ないくらい良い人だ。

 いつだって柔らかな微笑みで場の空気を和ませてくれる。


「殿下、本当に私で良いのですか?」

「もちろん。君がいいんだ」

「……分かりました、ありがとうございます」

「でも君の意思は尊重したい。嫌だったら嫌だと言ってね? そうしたらまた考えるから」


 ポポルウに酷いことをされたことはショックだったけれど、でも、それがあって現在があるのだから悪いことばかりでもなかったのかもしれないと今はそう思う。


 彼とでは掴めなかった幸せを、きっと、この先私は掴めるだろう。


 もちろん苦労もあるに違いない。


 なんせ相手は王族。

 一般人からは想像できないような苦労が幾つもあることだろう。


 でも、それでも、愛しい人となら歩んでゆける。


「お気遣いに感謝します」

「いえいえ、当たり前のことだよ。だって君は奴隷じゃないからね。君だって一人の人間だから、その意思を無視することはできないよ」


 ちなみにポポルウは昨日亡くなった。

 朝起きて、長年の習慣である体操をしていたところ、急に体調を崩しそのままあの世へ逝くこととなってしまったのだそうだ。



◆終わり◆

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