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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 5 (2025.1~)   作者: 四季


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あなたはもういない

詩のような作品です。

辛いこと

悲しいこと

いくつもあったけれど

乗り越えられたのは

隣にあなたがいたから


あなたさえいれば

それだけいい

そんな風に思えた頃は

平凡な日々すらも

尊いものに感じられて

ありふれた日常を

いつまでも抱き締めていたいと

心から思えた


けれどあなたはもういない


さよならはいつも突然

別れの時は何の前触れもなくやって来る

心を金槌で叩き壊されるみたいな

そんな感覚が痛い

心は粉々になってしまったから

もう戻らない

もう戻せない


辛いこと

悲しいこと

たくさんあったけれど

突き進めたのは

傍にあなたがいたから


あなたさえいれば

それだけいい

そんな風に思えるだけで

人はどこまでも強くなれる

愛しさを感じながら

ありふれた毎日を

いつまでも手放したくないと

ただ強く思った


それでもあなたは去っていった


まるで嵐のように

あなたはいなくなって

そして残されたのは

抜け殻のような心だけ


あなたはもういない

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