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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 5 (2025.1~)   作者: 四季


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どうしてそんなにも酷いことを言えるのですか? 私にはよく分かりません。

 赤毛の婚約者ルルッテット・カインズ・アッフォはある日私を自宅へ呼び出すと「お前との婚約は破棄とする」と淡々と宣言してきた。


 しかもそれだけでは終わらず。

 さらに私の悪口までも付け加えてくる。


 ルルッテットは数十分にわたって私という人間を否定し続けた。


 どうしてそんなことをするの? どうしてそんな酷いことを言うの? できるならそう問いたかった。なぜなら彼の行動を理解できなかったからだ。どういう思考になればそんな心ないことができる? そういう疑問を私は抱いていたのだ。


 ……ただ、このような状況でこのような空気の中でこちらから何か言えるはずもなく。


「お前の顔は見たくない」

「そうですか」

「二度と俺の前に現れるな」


 どうしてそんなに嫌われたのだろう。

 そんなシンプルな疑問すら解決しないまま。


 ――私たちの関係は終わった。



 ◆



「お待たせしました! こちら、予約していただいていた商品です!」

「あらぁ、今日も素敵な仕上がりねぇ」

「仰っていたお好きな色を取り入れてみました」

「うふふとっても嬉しいわぁ。素敵なワンピースをありがとうね。いつも素敵なものを作ってもらって感謝しているのよぉ」


 ルルッテットに婚約破棄された後、私は、気分を変えるために親の手作り服屋の手伝いを始めた。

 そして今では担当のお客さんがいるほどにまで成長している。

 最初は分からないことばかりだったけれど、様々なことを経験していく中で段々成長できたのではないかなとは思う。


 ちなみにルルッテットはというと、あの後酒場で出会った出自不明の怪しい女性に惚れ込み身を亡ぼすこととなったようだ。



◆終わり◆

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