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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 5 (2025.1~)   作者: 四季


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今日は何の日? 〜私たちの特別な一日〜

「ちょっといいかな」

「どうしたの?」


 私フェーチェと夫であるアザンは仲良し夫婦。同じ屋根の下で暮らしているのだけれど、いつも笑顔でいる。まるでずっと前から知り合いだったかのような仲の良さ。


「今日さ、何の日か覚えてる?」


 かつて私たちは同じように傷つけられた。

 それぞれ婚約者に裏切られたのだ。

 それで、お互い、もう二度と結婚なんて考えない、と心を決めていて――けれどもそんな時に二人は出会い、惹かれ合って、気づけば結婚していた。


「確か……私たちが出会った日、じゃない?」

「当たり!」

「ああ、良かった、間違っていなくて」

「覚えてくれていたんだね、嬉しいよ。忘れられてるかもって心配してたから」

「大丈夫、忘れないわ」

「ありがとうフェーチェ」

「こちらこそ、いつもありがとう。感謝しているわ。貴方に出会えて良かった」


 それぞれの人生に苦難があった。

 けれどもそれがあったからこそ私たちは巡り会うことができた。


 第一歩を踏み出せたのも、似たような経験があったからだ。


「じゃあ、アザン、今日は良いお茶でも飲む?」

「いいね!」

「準備しておくわね」

「僕も何かするよ」

「いいのよ、気にしないで。お茶の準備くらいなら私だけでもできるわ」

「けど……」

「心配しないで。大丈夫だから。ね?」

「……分かった。じゃあ僕は僕でできることを探すよ」


 私たちはこれからも共に生きてゆく。


 希望を信じて。

 大切な人と共に。



◆終わり◆

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