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精霊の扉

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すると、普段は物静かなリーシャが急に喋ったのだ。

「ケンジ様!この近くに精霊の扉があります!」

「精霊の扉?それは、前の精霊の森と一緒なのか?」

俺は、驚きながら質問をする。

「精霊の森とは全然違うんです。精霊の森は精霊が住んだら出来ますが、精霊の扉は昔からあるもので、そこには精霊神がいるはずです。この気配からは火属性だと思いますが…」

「じゃあ、フレイがいた方が良いってことか?」

「そうですね…その方が良さそうです」

「わかった。召喚しようか」




俺は、フレイを呼ぶ。

『おお!?なんだ?急に?お!主人じゃねぇか!どうしたんだ?』

「リーシャが言うには、この近くに精霊の扉があるらしいんだ。火属性らしいから、フレイを呼んだんだ」

『精霊の扉だって!?すげえじゃねえか!俺というか、精霊全員が行きたいところだぜ!?』

「そうなのか…じゃあ、急いで行こうか。リーシャ、案内を頼む」

「わかりました」

俺たちは、リーシャの案内の元精霊の扉がある場所に着いた。



「これが、精霊の扉?でかいな…これは、見つからないのか?」

「そうですね、精霊を使役している者しか見つけることはできませんし、見つけるのは精霊でも上級の方ですね」

「そうなのか…じゃあ、俺は運がいいってことか」

すると、フレイが急かしてくる。

『主人!早く入ろうぜ!!俺も初めてなんだからよ!』

「わかったわかった。じゃあ、入ろうか」

俺は、扉を開ける。




すると、その場所はとても幻想的な場所だった。

全てがこの世のものではないうつくしさがあり、自然がある。

そして、その中心に人影が見えた。

「あの人影は…?」

俺は、フレイの方を見ると、少し大きくなっているように見えた。

そして、直立で立っていた。

『あ、あれが火の精霊神様だ…』

フレイのいつもの口調さえも無くなってしまっている。

やはり、それほどすごい人だと言うことだろう。

すると、声が聞こえる。

「お主らが、精霊とそれを使役し者か…。まぁ、よい。こちらへ来なさい」

その声は、とてもダンディーな声で、カッコいい。

俺は、その声に言われる通りに、精霊神の元へ歩き始めた。



そして、顔を上げると、とてもイケメンな人がいた。

「私が、火の精霊神だ。よろしく頼む。それで、何用かね?」

俺は、その問いに答える。

「い、いえ、近くに精霊の扉があると聞き、私も火の上級精霊を使役している者なので、訪れた次第です…」

「ほう…精霊と龍を使役しているのか…。それは、とても興味深い。それでは、これを与えよう。確認は、この扉を出ないと出来ないが、役に立つものだろう」

「え?あ、はい!ありがとうございます!」

「うむ、よいよい。それで、その火の精霊よ」

『は、はい!なんでしょうか!?』

「お主には、加護を与える。思う存分、主人の役に立て」

『御意!お役に立てて見せます!』

「うむ。それでは、お主らはまた精霊の扉に会うことになるだろう。そして、使役している者よ。お主には、嬉しいことだ…」

「え?あ、はい。それでは、失礼します」

「またな」




俺たちは、精霊の扉を出た。

なんだ、あの空間は…?


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