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終焉の鐘が鳴る頃に  作者: iv
序章
46/268

いっそ全部消えればいい


 ここに対峙する二人は互いに似た境遇にある。

 ただし一人は復讐に身を堕とし、暗闇の中で己を研磨し続けた復讐者リベンジャー

 もう一人は破滅を与えた魔王を主と心酔し、求められるなら己の命すら捧げる狂信者ビリーヴァー

 可能性を分けた二人は美しかった街の中央で激しく衝突しあう。互いに正しいと信じる想いのために。


 不定形に蠢く巨大な壁があった。メギメギと不気味に音立てる鱗木の翼に背を預ける少女――――。その特徴の一つとも言えた紺色のいかにも魔女が被ってそうな帽子は遠くへ吹き飛び、少女の意識からは外れる。もはや慈悲など与えてやるものか、と瞳の奥を燃やすのは名無しの少女、フラン・シュガーランチだけではない。極彩に包まれた構えを保つ灰被りの青年も同じことだった。

 彼がフラン・シュガーランチの過去を事細かく知るならば、彼はこの少女が自分にもありえたもう一つの道だと信じるだろうか。だが結果はすべてここにある。結局『もしも』なんて空想論に過ぎないのだ。

 現にアルラ・ラーファはこうして故郷の仇の前に立っているのだから。

 それだけが現実。


 今にも大粒の雫が群れを成して降りかかりそうな空の下で、先に動いたのは【憎悪】のアルラ・ラーファだった。少女が背を預ける呪術製の翼に起こった変化など気にも留めず、ありったけの圧縮した命を拳に乗せる。そして突き出す。たったそれだけの動作で突風にも似た衝撃が生まれる。少女の華奢な体なんて簡単に吹き飛ばしてしまうような、直撃なんてすればそれこそ少女の命を枯れ枝を踏み潰すように簡単にへし折ってしまう一撃だった。

 だが止まる。

 止められる。

 まるで竜の鱗のような表面を持つ新たな翼が受け止める。木の根の翼程度なら簡単に突き抜けただろう『神花之心アルストロメリア』も太古の植物の前に立ち止まる。今まで黄色だった青年の内側に備え付けられた危険信号も赤へ移り変わった。

 空いた片翼が上から両断するようにアルラの頭上に迫ると。


「ちぃッ!!」


 腕を引くと同時に体をすぐ横へひねる。寸前まで迫っていた大質量の翼はアルラの隣を掠めるとほぼ同時に回転をそのまま生かした蹴りが少女の側頭部を狙った。狙われた当のフラン・シュガーランチはというと、瞬き一つすら見せずに、反射より高速で動いた鱗木の翼で蹴りを受け止め、翼でアルラの片脚を締め付けたまま振り回す。そのまま固い地面へ叩きつける。


 ゴギャッッ!!という肉を打つ音が奔った。脳が揺さぶられて衝撃が骨まで突き抜けるのがわかる。『神花之心アルストロメリア』で身体の強度を高めていなければ間違いなく骨は砕けていた。そう思わせるほどの攻撃だ。

 巻きついていた翼(?)をなんとか筋力強化で引き剥がし、叩きつけで生じた石煉瓦の破片を力任せに投げつける。筋力が強化されたうえでの投擲だ。人間の限界なんてとっくに超えた速度で空間を突き抜ける砲弾を難なくはたき落とした鱗木の翼が伸びる。

 突き殺す目的でもなく、斬り殺す目的でもなく伸びた翼は蛇のようにアルラの両腕に巻き付き、万力を以て引く。

 ただの雑草でさえコンクリートを押しのけて道路に顔を出すほどの力を持つのだ。しかもこの場を支配するのは雑草なんて可愛いものでもなく、ひたすらに巨木の集合体。スケールが違った。


「いい加減に、諦めたらどうですか」

「何、をッ!」

「復讐なんて馬鹿げたことをですよ。言ったでしょう?()()()()()()()()()()()()()。回りに回っていずれツケを払うのはあなた自身です。自ら率先して破滅に向かっていくなんて、馬鹿らしいとは思いませんか?」

「破滅なら知ってるさ、ああ知ってるとも!何しろお前らが俺に与えたんだからな、破滅ってやつを!!」


 アルラの腕を引く力が徐々に強まりつつある。ズリズリと足元から引き寄せられる感覚だ。


「最初に始めたのはお前らだ。ならお前ら『強欲の魔王軍』が味わえ。破滅ってやつを、大切な何かを失う痛みを!それが()()()()()()()()()ってやつだろうが!!」


 アルラの足元に雲に隠れた夜空を映し出したような闇が広がった。マ素を体内で魔力に変換できない。魔法を使うことが許されなかったアルラが苦学の末に唯一手に入れた魔法。ただ敵の足を闇属性が持つ『抑制』の作用で止めるだけの魔法。

 彼が『復讐鬼アルラ・ラーファ』と名付けた力。

 本来の用途を無視し、自分を引き寄せる翼の万力から固定するように使っていた。

 かつて全てを奪った少女が全てを奪われた少年に冷たく言い放つ。

 ほとんど氷のような声だった。


「始めたのはアタシたち、ええそうです。ですが押し広げたのはあなたですよ?10年前、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。それに憎悪に身を預けてアタシへの復讐を急がなければニミセトはこうはならなかった。少なくとも今のうちはまだ計画をより洗練する段階だったのに、あなたがアタシたちを焦らせた。あなたのくだらない【憎悪】がニミセトを巻き込んだ」


 突きつけられた現実はどこまでも冷たく、鋭い。

 確かにそうかもしれない。アルラが激情に駆られて決着を急がなければ彼女が計画の進行を早めることもなかった。少なくとも今はまだニミセトは生かされてたはずだ。でも無抵抗は先送りにしかならない。抵抗しないと訪れる未来に変化はない。破滅から逃れられない。

 【憎悪】は連鎖する。


「そうかもしれない。俺のせいでニミセトは死の恐怖が充満する地獄になった。冷静に行動してればもっと違った結末が生まれたかもな。例えば事が進む前に俺がお前を打ち倒して事件が表に浮き上がらなかった、とか。俺は地獄に落ちるだろうさ。でもな、こんな汚れた俺一人が犠牲になるだけで街一つが救われるなら、喜んで犠牲になるよ。お前という業を背負っていずれ訪れる復讐を受け入れる」


 もう迷わない。

 決めた道を突き進む。


「だからまずは、何もかも終わらせてやる!」


 青年の一言が少女の眉をピクリと動かした。鱗木の翼が更なる胎動を起こしたと思えば、次の瞬間アルラは宙に浮いていた。否、足元を固定する闇から引きずり出されたようだ。わかったころには回避不能の翼が目の前に。宙を舞うアルラの体を撫でるような形で振り下ろされる。特徴的な表面を利用した削り取る動作だ。


「があっ!?」


 吹き飛び、転がったアルラの体を上から植物の万力が押さえつけていた。筋肉なんてしがらみを捨てた植物性のパワー。動物に備わることなんてないはずのパワーが容赦なくアルラを押し潰す。


「下賤な【憎悪】如きが我らが主の【強欲】にかなうとでも?笑わせないでください。あなたの『物語』はここで終わりですよ。こんな『物語』なんて語る価値もない。所詮村人Aがどこまで努力したところで村人Aを抜け出すことなんて出来ないんですよッ!!」


 押しつけが強まる。内臓が圧迫されて、骨が樹木と床に挟まれてミシミシといびつな音を立てる。喉奥からせりあがる鉄さびの味をこらえて、それでもアルラは折れない。【憎悪】は朽ちない。


「それは、違う」

「何が違うと?」

()()()がそうだった。心がへし折れそうになった俺を送り出してくれたあいつは、最後に見た姿は戦士だった!!」


 バゴンッッッッ!!!という轟音の渦が閃光と共に押し寄せた。中心点はアルラ・ラーファ。極彩を放ち立ち上がる姿は少女の瞳にどう映るだろうか。


 そしてもう一つの中心は彼だ。




 ノバート・ウェールズ。


 もはや『精神看破メンタルドライヴ』が与えた筋力強化すら残ってない、本当にただの一般人のはずだった。王国騎士団長に匹敵する力を持つ黒甲冑の王である最高位体の攻撃なんて、万に一つも避けようがないただの弱い人間。斬られれば痛みで意識を失うし、雷に打たれれば即座に意識を絶たれる煉瓦と水の街の環境を守る存在。

 それだけのはずだ。

 だというのに。


「よくやったぞ、戦士!!」


 その場に巨大な黒が渦巻いた。衝撃に吹き飛ばされるように転がったノバートを受け止めたジルが、自らの目を疑うほどに禍々しく不吉な光景。最高位体だけを中心に取りむ渦へ、ジルに体を支えられる形で戦士が銀の銃身を向ける。


「......私は」


 ノバートの首元に吸い込まれるように斬り入るはずだったブレードがギチギチと揺れる。彼の回避が偶然だったのか、それとも()か。彼自身もわかりえない夢の中の出来事だったのか、実感はいまいちなかった。だけど確かに、彼は自分一人の力で回避して見せた。本物が見れば鼻で笑ったかもしれない。『形がなってない』とダメ出ししたかもしれない。

 それでもあの一手は、確実に。


「私は、戦士になれたかな」


 王都の図書館に佇む神人は笑う。


「ああ。なったとも」


 パンッ!と。

 乾いた一つの発砲音は、直後の星を焼き尽くすほどの轟音に掻き消えた。人間一人にはあまりに強大な、あまりにも大きすぎる爆破の渦がたった一人に収束する。もはやそれは爆発という範疇にすらとどまらない。近づくもの全てを破滅へと導く死の象徴だ。

 付近の瓦礫が吹き飛んだ。

 コンクリートに大きく亀裂が入った。

 

 .........呪われた銀の武器が崩れた。

 

 メギャギッガッ!!!と。星が砕けたような音は何処からか。全てが終わった街の時間は普段通りに流れていく。その場に残されたのは一人の少女と二人の戦士。そしてかつて父親だった誰かの遺物だけとなる。

 やがて全てを知る神人が、亀裂が入ったコンクリートの床に転がった遺物を拾い上げる。

 黄金に輝くひび割れた小さな矢じりのように見えた。大人の指の爪ほどだろうか。とても小さくて、それでも力強い。これが()の残した意思であるなら、本来の受け継ぐべき人物に渡さねばなるまい。

 かつてどこにでもいる温かい父親の最期は笑顔だっただろうか。

 誰を想って逝ったのか。


「炭塵爆発。ここニミセトは水の街だ、浄水に使う炭、その材料の石炭なんて腐るほどあった」


 静寂の中でぽつりと呟いていた。

 最期の最期に長く苦しんだだろう。意識が残っていたとは思えないが、利用され続けるのはさぞ辛かっただろう。


 安らかに眠れ。ダリル・ラーファ

 のちの歴史に名を残す雷鳴の騎士にして【憎悪】の父よ。

 また遥かな未来、いつかは遠い遠い空の向こうで語ろうか。

 『物語』が受け継がれた瞬間である。


「行こう。アルラ君の元へ」





「.........馬鹿な」


 ようやっと、少女の表情が焦りに転じた。遠方から感じ取ったなにかに。予想だにしなかったもう一つの結末に。恐怖し、慌てふためいた。これほどまでに、これほどまでに計画が狂うとは。


「馬鹿な、馬鹿な!?最高位体、アタシの最高傑作!!こんな簡単に終わるはずもない。終わってたまるものか!!」


 対峙する灰被りの青年、アルラ・ラーファの極彩色は揺るがない。

 彼らを信じていた、当然の結末だと思っていたから。それは強大な力を持つ神人がいるからでも、二対一の余裕があったとかいう根拠に元ずく信頼じゃない。もっと別の信頼の形が彼をここまで信じさせた。

 それでも自然と頬を涙が伝う。懐かしい記憶の端を思い出して、自分を愛してくれたあの人を思い出して。だからこそ、二人の『物語』を、命を弄んだ少女を許さない。到達した轟音の波を背景に、青年の拳が固く握りこまれる。

 【憎悪】は揺るがない。


「お前の『物語』なんて所詮薄っぺらい紙きれの集まりでしかなかった。お前のほうこそ村人Aってやつから脱してなかったんだよ」

「黙れ」

「帽子とローブで全部隠して逃げられるとでも?お前は自分が奪ってきた『物語』のツケを払うわけだ。確かにお前が言った通りだな?」

「黙れッ!」


 フラン・シュガーランチ。『強欲の魔王軍』幹部にして『語り部』と呼ばれる呪術師の少女。

 甘い甘いお話はもう続かない。

 甘味だけで飽和した『物語』がいい結末につながるわけがない。

 救われるわけがない。


「終わりにしよう。お前の『物語』ってやつを。もうこれ以上ページはいらない。言葉も文字も必要ない」

「【憎悪】如きがあああああああああああああああ!!!」


 果てしなく巨大な力同士の衝突が発生した。今までの拳とはまるで違う、更なる命を重ねた剛拳が翼をぶち抜いた。受け継いだ物語が生んだ結末、この時点で勝敗は決まったようなものだろう。

 【狂騒】の魔女は【憎悪】にはかなわない。

 何故なら想いが違うから。


 凶悪極まりない古代の翼が上下に分かれる。前回の木の根の翼は四枚翼。しかし今度は上中下の六枚翼。各々が別の意思を持った生き物のように、少しずつ近づくアルラの命を削り落とし、抉り取り、斬り殺そうと、その狂気を存分に発揮する。

 それでも。


「こ、のォォォォォォォォォォォォォ!!」


 届かない。

 全てを注いだ攻撃がことごとく撃ち落される。何が彼をここまで強くしたのか。ただ力の前に屈して、無駄な努力を重ねただけの村人Aのはずだ。結局どうあがいても本質的に変わるはずもない、ただの人間のはずだ。それがどうして自分を押している、圧倒している!何もかも、名前すら捨てた自分が間違っていたとでもいうのか?この物語がまた終わるというのか?

 ()()は本当に、人間なのか?


「百年だ」


 確実に近づきつつある【憎悪】が、圧を込めた声で問いかける。


「普通の人間が百年間、ただ永遠と拳を突き出す動作を繰り返したらどうなると思う?」


 死がヒトの姿を成して迫ってくる。無限とすら思える【憎悪】をダダ洩れに垂れ流して、物語の終わりを書き記そうと拳を振るう。かつて何度も味わったあの感覚だ。一つの物語が結末を迎える瞬間。

 近づいてくる。終わりが一歩一歩と歩を進めてくる。


「そして、それがたった一瞬に収束したらどうなると思う?」


 まさか。

 まさか、まさか!?


「あああああああああああああああああああああああああああああ!!!」


 ズゴォッッッッッッッッッッ!!

 抵抗は許されない。彼の進路を塞ぐ無数の樹木の壁ももはや意味を持たない。たった一発のパンチが放つ音にしては、巨大すぎた。まず痛みよりも早く内側から水風船ぶちまけたように赤が溢れた。次に痛みが脳へ到達するころには胴を支える支柱の役割を持つ骨はすべてイカれた。さらにその内側で守られていた内臓がいくつか破裂した。

 吹き飛ばされた華奢な少女の体からびちゃびちゃとみずみずしい音が飛び散る。辛うじて意識だけは残されているのか、微かなうめき声と虚ろな瞳は地面へ崩れ落ちた。

 ここまでやられても、フラン・シュガーランチは生きている。少女とは言え『強欲の魔王軍』しかし残された命ももう儚く散るだろう。誰が見ても、結末は明らかだ。


「...........くもは、ふかん、ぜんで、すか」

「『肉の種』の雨は降らせない。お前の計画も物語も、全部ここまでだ」


 煉瓦と水の街ニミセト。

 多種族国家トルカスの最南端にして最先端。技術が飛び交う美しの街。

 この街の数十万の物語が救われた。


「はは、ははははは!!ゴボッアッ!!...にくのたね、は、あた、しの、()()()()()()()()()()()()()()().........!!」


 一瞬、止めを刺さんとするアルラの動きが止まってしまう。

 氷に全身を覆われたように、意識が純白に染まっていった。

 まだ続けるというのか。どうあがいても、もうフラン・シュガーランチは助からないだろう。外側からも内側からも深刻なダメージだったはずだ。アルラだってある種の『命』を扱うエキスパート、死は誰よりも知っている。


「し、ししししししししし......!」


 悪意。

 どこまでも、果てしなく、決して終わることのない悪意。

 不気味な笑みを浮かべる少女は倒れたまま腕を天へと突きあげる。その先に何が待つのか。


「ししししししししししししししししししししししししししし!!!!!!!!」


 赤黒い水滴が垂れた。

 天からの贈り物と呼ぶにはあまりにも禍々しい、悪意の集合体。

 彼女が練り上げた計画から外れた点が一つ。

 全ては彼女一点に降り注がれた。


 ゴオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォッッ!!と。


 最期の抵抗と言うには凄まじすぎる力の流動。アルラの『神花之心アルストロメリア』にも似た燦然が中央広場を覆いつくす。息も途絶え途絶えな少女に止めを刺そうと近寄ったのがまずかった。アルラの体は蹴り飛ばされたボールのように宙を飛び、受け身も取れずに着地する。それがスイッチとなって内側から今までの比にならない鮮血が飛び出て、失われた。

 手先の震えを感じる間もなく諸悪の根源の真価は始まる。


「なん、だ......!?」


 彼女にここまでの力は残されていないはずだ。『飛び出す絵本(オトギバナシ)』を適切に制御するための魔装も『肉の種』を振りまくじょうろも魔力も無くして、『ダプネの大枝』は粉々に粉砕された。

 考えられる可能性の一つ。彼女自身が自らの術式の影響を、『肉の種』の影響を受けるとしたら。『雷鳴』と呼ばれた騎士にあそこまで凶悪な変貌をもたらした呪術が『強欲の魔王軍』の幹部に作用してしまえば。


「フラン・シュガーランチ...あいつ、自ら『肉の種』で......ッ!?」


 最後まで言葉を繋げる前に閃光の中心に変化が起こる。肉の塊が凄まじい勢いで飛び出し、アルラの血に塗れた体を再び宙へ浮き上がらせた。

 死体兵のステータスは素材の素質に大きく依存する。彼女ほどの存在が身を堕とせば。

 それは――――――――。


「きししししししししししししししししし!!」


 可憐な少女の原形もとどめぬ肉塊の笑い声だけが闇夜に響く。

 今まさに失われようとする『物語』が煌めき、最期の抵抗が始まる。

 どこまでも粘ついた悪意を孕んで。




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