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92 口笛を吹けば
ドライブのときだった。
オレがなんとはなしに口笛を吹いたら、妻がおどろいた顔をする。
「あんた、口笛が吹けるんや?」
「口笛ぐらい吹けるわ」
「いい音やないけどね」
「なら、オマエは吹けるんか?」
「子供のころは鳴ったけど……」
妻がくちびるをとがらせて吹くも、かすれた音しか出ない。
「なんや、吹けんのか」
どうだといわんばかりに、オレは口をすぼめ、ほこらしげに口笛を鳴らしてみせた。
妻いわく。
「やめてくれん。その口、気持ち悪いけん」
ドライブのときだった。
オレがなんとはなしに口笛を吹いたら、妻がおどろいた顔をする。
「あんた、口笛が吹けるんや?」
「口笛ぐらい吹けるわ」
「いい音やないけどね」
「なら、オマエは吹けるんか?」
「子供のころは鳴ったけど……」
妻がくちびるをとがらせて吹くも、かすれた音しか出ない。
「なんや、吹けんのか」
どうだといわんばかりに、オレは口をすぼめ、ほこらしげに口笛を鳴らしてみせた。
妻いわく。
「やめてくれん。その口、気持ち悪いけん」
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