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126 蟹歩き爺さん
近所に横歩きで散歩する爺さんがいる。
歳のころは七十半ばで、その姿は毎日のように見かけられる。
手には傘とスーパーの袋。
一見して異様ではあるが、蟹歩きのせいか体形はスマートだ。
最近、その爺さんとよくしゃべるようになった。
そのことを妻に話す。
「オレを見たらすぐに話しかけてきてな、それでなかなか放してくれんのよ」
「あんた、好かれたんよ」
「ああ、あん爺さんに惚れられたみたいや」
妻いわく。
「それで、あんたの気持ちはどうなん?」
近所に横歩きで散歩する爺さんがいる。
歳のころは七十半ばで、その姿は毎日のように見かけられる。
手には傘とスーパーの袋。
一見して異様ではあるが、蟹歩きのせいか体形はスマートだ。
最近、その爺さんとよくしゃべるようになった。
そのことを妻に話す。
「オレを見たらすぐに話しかけてきてな、それでなかなか放してくれんのよ」
「あんた、好かれたんよ」
「ああ、あん爺さんに惚れられたみたいや」
妻いわく。
「それで、あんたの気持ちはどうなん?」
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