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愛妻語録  作者: keikato
115/724

115 みの虫

 寒がりなオレ。

 深夜の冷え込み対策にと、敷布団の敷布はふわふわした厚手のもの。

 上は二重になった毛布、普通の毛布、羽根布団、さらに毛布と、合わせて四枚である。

 おまけに首にはネックウォーマー。

 そんなオレの寝姿を見て、

「あんたのベッド、布団で盛り上がって、なんかの巣みたいやね」

 妻が笑って言う。

「まあ、蚕のマユというところやな。安心して眠れるよう、白い卵みたいなもんを作るな」


 妻いわく。

「顔見たら、みの虫にしか見えんのやけど」





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