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番外編 王女の肖像

「輿入れの日が決まった」


 父親であるアルタニア王フレデリックからそう告げられた時、クリスティーナは小さく嘆息した。


 ーーついに、この日が来てしまった。


 クリスティーナの心中は複雑だった。

 夫になる人物への期待と不安。この婚姻は、クリスティーナが生後間もない頃に決められた政略結婚だった。


 アルタニアから見て北西に位置する大陸の雄、ケーンベルク王国。ケーンベルクとの同盟関係を深める為、同じ年にアルタニアに女児が、ケーンベルクに男児が生まれたその時から、互いが結婚相手の最有力候補となったのだった。クリスティーナの婚約者の名はユリウスという。お互いを第一の配偶者候補としながらも、これまで一度も会った事のない相手だった。


 毎年送られてくる一年分だけ成長したユリウスの肖像画。それが互いの姿を知る唯一の方法だった。

 肖像画の中のユリウスは甘い印象の美男子であった。蜜色の髪に同系色の琥珀色の涼しげな目元、すっと通った鼻梁。


 彼の肖像画を持ってくる官吏が「益々凛々しく、ご立派におなりです」と告げる度、クリスティーナの溜息は深くなっていった。彼は容姿が良いだけでなく、大変優秀であるという。美男子な上優秀なんてと、クリスティーナは思う。既に恋人の一人や二人いてもおかしくない。彼が噂通りの人物であれば、周りの女性たちが放っておくはずがなかった。

 婚約者の寵愛を得るため争うことも、彼に好かれる努力も、遠い異国の地にいては何もできない。年々、期待よりも不安の方が大きくなっていくのをクリスティーナは自覚していた。


 正直、クリスティーナは自身の結婚に関して過度な期待をしていない。

 両親の姿を見てきた経験が、クリスティーナの結婚観に多大な影響を与えていたからだ。


 王の寵愛を競って争うことがいかに女性の精神を蝕むか。明るく憂いなど知らぬという顔をした母コーデリアが、フレデリックの愛が自分以外の者へ向けられることに嫉妬の炎を燃やし、陰でこっそり泣いている事をクリスティーナは知っている。

 母は父を愛している。18で他国から嫁いで来た時、既に父が愛妾のサビナ・ブレナンだけでなく幾人も愛人を作っていたにもかかわらず。恋多きアルタニア王は結婚後も何度も浮名を流していることを、その手の話に疎いクリスティーナでさえ知っていた。


 民から慕われる良い王が必ずしも良い夫というわけではないのだと、成長するにつれクリスティーナも知っていく。幼い頃は、それが理解できずに混乱した。父と母の関係は娘のクリスティーナから見ても決して悪いものには見えなかったからだ。それなのに母はなぜ、隠れるようにひっそりと泣くのだろう。


 フレデリックがコーデリアを決して蔑ろにしなかったことが、逆にクリスティーナの混乱を深めていた。


 クリスティーナが生まれる前、フレデリックのコーデリアへの扱いを示した有名な逸話がある。

 当時、嫁いできたばかりのコーデリアのことを、サビナの侍女が嘲笑したことがあった。


『二人の仲を裂くことは妃殿下といえども不可能。西から太陽を昇らせるようなもの』


 そう発言したのである。本人に直接言ったものではなく、夜会の席で他の貴族を前に口にしたものだった。これは、当時宮廷を牛耳ろうと画策していたサビナ陣営が、サビナが王の寵愛を受けている事を喧伝し、コーデリアを牽制することが目的だったといわれている。


 しかし、この話を耳にしたフレデリックは激怒した。コーデリアを嘲った侍女を王宮から追放しただけでなく、サビナにも謹慎を命じたのである。


『侍女の過ちをいさめるのも主人の務め。そのことが分かるまで、王宮に足を踏み入れることは許さぬ』


 そう言って、郊外の邸宅でサビナに謹慎を課した。謹慎が解けるまで、フレデリックはサビナに会いに行くことはおろか手紙の一つさえ送らなかったという。フレデリックの逆鱗に触れたことに気づいたサビナが、謝罪と反省の手紙を送り続けて一年。

 

 ようやくサビナが王宮へ戻ることが許された時、既にコーデリアはクリスティーナを出産していた。翌年には弟ルーカスが産まれている。サビナがいない一年の間に、コーデリアがフレデリックを愛するようになったとしても、それは仕方がないのかもしれないとクリスティーナは思う。


「どうして男の人って複数の女性を同時に愛することができるの?」


 クリスティーナの言葉に、目の前に座るルーカスはあからさまに嫌そうな顔をした。爽やかな秋の午後、王宮の庭園に用意されたテーブルに座っているのは二人だけである。目の前には侍女達が用意した菓子と紅茶が並んでいる。輿入れまでの残り少ない時間を姉弟水入らずで過ごそうと、クリスティーナがルーカスを誘ったのだった。


「答えにくい質問をしないでください」


 姉上は理想主義者なのですね、と言った弟にクリスティーナは柳眉をつり上げる。


「失礼ね。私のどこが理想主義者なのよ」


 憤慨するクリスティーナに、そういうところがですとルーカスが返す。


「複数の男を同時に愛することができる女性もいるでしょう?」

「……それは、そうね」


 結婚をして子供を産めば己の義務は終わったとばかりに、愛人を何人も作る貴族女性は確かに存在する。ルーカスの言葉に、クリスティーナはしぶしぶ頷いた。


「先ほどの質問については人による、としか言えません。たった一人に愛を捧げる者もいれば、何人もの女性を愛することができる者もいる。ーーユリウス王子がどちらの人間かは私には分かりません」


 ですからどんな人物であれ姉上の努力次第なのではないですか、と言うルーカスに、クリスティーナは呟く。


「……いくらこちらが尽くしても、愛されないかもしれないじゃない」


 人の心はままならない。こちらがどれほど愛情を注いでも、相手がそれを返してくれる保証はどこにもないのだ。ケーンベルクへ行けば、クリスティーナは一人で現実に立ち向かわねばならない。もしもユリウスが最低限の関係を築く努力さえ放棄するような人物だったら、どうすればいいのだろう。クリスティーナには、他に選択肢などないというのに。


「それで諦めるのですか? 私の知る姉上は、自分で道を切り拓いていく方だと思っていましたが」


 ルーカスから不満そうにじっと見つめられ、クリスティーナは俯いた。"勇敢なクリスティーナ王女"と民の間で口にされるその呼び名が、ずしりとクリスティーナにのしかかる。

 いつも笑顔を絶やさず、明るく勇気のある王女。そんな風に好意的に語られる姿が、偽りだと一番分かっているのはクリスティーナ自身だった。本当のクリスティーナは、出会ったこともない婚約者の人柄に悩み、戦う前から不安で胸が押しつぶされそうになっている。


「私は、そんなに立派な人間じゃないわ」

 

 弱々しい声に、それ以上ルーカスは何も言わなかった。


 翌日、がさりと枯葉の上に身を横たえて、クリスティーナは空を仰いでいた。王宮庭園の一角に作られた広葉樹の森。人がほとんど訪れることのない木々と岩窟の間にできた空間が、クリスティーナにとっての避難所だった。泣きたい時や一人になりたい時、クリスティーナはここを訪れる。

 こんな風に落ち葉の上に寝転がるなどはしたないと、後で間違いなくマリーに叱られるだろう。

 けれど、そんな風に窘められるのもあとわずかなのだと思えば、小言さえ楽しみになるから不思議だった。


 ーー私は、理想主義者なのかしら。


 昨日のルーカスの言葉を思い出す。どちらかと言うと結婚に関しては、現実主義者だと思っていたのだが。

 ユリウスの件については、ルーカスの言う通りだとクリスティーナにも分かっていた。アルタニアで一人悩んでいたところで、何も変わらない。ユリウスがどんな人物であれ、関係を築く努力をするしかないのだと。


 それでもあれこれと考えてしまうのは、予防線を張っておけば自分が傷つかずに済むからだ。最悪の想像をしておけば、いざ受け入れがたい現実に直面しても自分に言い訳ができる。--ほら、やっぱり思った通りじゃないかと。

 

 けれど、そんな風に予防線を張りたくなるのは、なにより結婚に憧れているからなのかもしれなかった。

 物語の中のように、愛し愛される関係。そういう結びつきは確かにあるのだということも知っているからこそ、自分もという捨てきれない憧れを覚える。


 そんなに都合よくいくわけがないという不安と、もしかしたらユリウスは誠実な人かもしれないという期待。どちらもクリスティーナの本心だった。

 

 あれこれと考え事をしていると、いつの間にか日が傾いていることに気づく。

 少し肌寒く感じて、クリスティーナは緩慢な動作で起き上がった。そろそろ戻らねば、侍女たちが心配するだろう。


 居室へと戻る途中、木立の間にシェイラとレオンハルトの姿を見つけて、思わずクリスティーナは足を止めた。

 とっさに隠れてしまったのは、二人が抱き合っているように見えたからだった。一瞬息をつめた後、よく見れば二人は抱き合っている訳ではなく、向かい合った格好でレオンハルトが木の枝に絡まったシェイラの髪をほどいているのだと気づく。少し高い位置の枝に絡まった彼女の髪を、シェイラを抱き込むような位置からレオンハルトがほどこうとしているところだった。


 クリスティーナのいる位置からは、二人の会話は聞こえない。

 それでも、彼女の髪の一本一本をまるで宝石のように慎重に扱うレオンハルトの手つきに、どこか侵しがたい雰囲気を感じた。やがて彼女の髪が全て枝から外れると、シェイラはレオンハルトの耳元で何事か囁く。その言葉に、レオンハルトは柔らかく笑った。


 --ああいう関係が、理想だわ。


 互いが互いを慈しんでいることが分かる、見ているだけで胸が温かくなるような関係。

 紆余曲折を経て結ばれた二人の姿は、クリスティーナにとっては理想の夫婦像だった。結婚して既に五年が経ち、子供が二人いるにも関わらず、彼らはずっと変わらない。相手の事を尊重し合い、愛情を育んできたことが傍目からも見て取れた。

 見つめ合って微笑んだ後、シェイラとレオンハルトはその場を立ち去る。

 

 なぜだかここを立ち去りがたくて、二人がさきほどまでいた場所を見つめていると、がさりと新しい人影が姿を現した。


 クリスティーナの視線の先に現れたのは、異母姉のノーマだった。二人がいた場所にじっと佇み、口惜しげに眉を寄せている。

 その姿に、ノーマもまた先ほどのやり取りを見ていたのだとクリスティーナは気が付く。その瞳が禍々しく色づいているのを見て、同じものを目にしながらノーマはクリスティーナとは真逆の思いで二人を見ていたのだと分かった。


 いまだにノーマがシェイラの事を嫌っていると悟って、クリスティーナの胸に込み上げたのは、怒りの感情だった。なぜこれほど腹立たしく感じるのか自分でもわからないまま、気づけばノーマの前に姿を見せていた。

 突然現れたクリスティーナにノーマが目を剥く。


「なぜーー」

「もう、つまらない嫉妬はやめなさい」


 なぜここにいるのだとノーマが問うより先に、クリスティーナが口を開いた。

 クリスティーナの言葉に、ノーマは怪訝そうに眉を顰める。


「誰かを羨んでばかりいても、自分を不幸にするだけだわ。あなた、結婚が決まったのでしょう?」


 クリスティーナの婚姻の報に王宮中が沸く中、適齢期ぎりぎりになっても結婚を渋っていたノーマが、数多の求婚者の中から一人を選んだという話をクリスティーナは耳にしていた。

 相手はクリスティーナも名を聞いたことがある伯爵だった。年は十五以上も離れているが、貴族の結婚では珍しいことではない。彼は彼女の取り巻きの一人として、熱心に求婚していたと聞く。


「私の、何が分かるというのですか」


 クリスティーナを見るノーマの視線が強くなる。自分の気持ちが分かってたまるかと、その視線が語っていた。


「あなたの気持ちなんて分かるわけないわ。でも、このままでは自分も周りの人間も不幸にするだけよ」

「余計なお世話です」

 

 苛立たしげに、ノーマが言う。

 それでもクリスティーナは言わずにはいられなかった。たとえクリスティーナの言葉が、ノーマに届かなかったとしても。


「自分が恵まれていることに、どうしてあなたはいつまでも気づかないの?」


 静かに込められたクリスティーナの怒りに、ノーマが怪訝そうな顔をする。


「あなたは自分で選ぶことができるじゃない。結婚の自由も、王宮を出る自由もある。愛してくれる人がいて、それで何が不満だというの?」

 

 クリスティーナがノーマを好きになれないのは、彼女の出自によってではなく、ノーマが恵まれていることに気づきもしないで現状に不満を抱いているからだった。

 義務もなく、贅沢を許されて。にもかかわらず、妬ましそうにクリスティーナを見つめるノーマの視線が苦手だった。

 

 クリスティーナ自身もまた恵まれていると分かっている。自分と比較してノーマの方が恵まれているなんて、綺麗事を言うつもりはない。だからこれは、結婚を前に不安定になっていることの八つ当たりなのだとクリスティーナは自覚していた。

 

「あなたには選択の自由があるのに。どうしてそんなに不満ばかりなのよ……!」

 

 口惜しくて腹立たしくて、クリスティーナの心はぐちゃぐちゃだった。震えながら涙を浮かべるクリスティーナに、ノーマはぽかんと口を開けている。

 ノーマの前で涙を流したくなくて、クリスティーナは足早にその場を立ち去った。ノーマにきちんと伝わったのか分からなかったが、言うべきことは言ったとクリスティーナは思う。後はノーマ次第だ。


 ドレスに枯葉をつけて部屋に帰ったクリスティーナに、案の定マリーは眉間に皺を寄せたが、そんな顔さえあと少しで見ることはなくなるのだと思うと寂しかった。


「こんなにお転婆で、ケーンベルクに行って大丈夫か心配ですわ!」


 その言葉に、「本当にそうね……」と力なく呟いたクリスティーナに、マリーが困惑する。「本気でそう思っているわけではありませんよ」と気遣わしげにクリスティーナを見つめるマリーに、クリスティーナは無理やり笑顔を作った。


「分かっているわ。いつも心配してくれてありがとう」

 

 クリスティーナの笑顔に、マリーもほっと息をつく。

 それからのクリスティーナは、ノーマに気持ちを吐き出したせいか、これまでよりすっきりとした気持ちで現実を受け止めることができるようになっていた。アルタニアにいる残り少ない日々、周りの人々にこれまでの感謝を伝えていこうとクリスティーナは思う。

 自分の少女時代は、アルタニアに置いていこう。そうしてケーンベルクに着いたら、自分は勇敢なクリスティーナとして頑張ろう。


「どうかお元気で」


 そう言って、クリスティーナの手を握ったシェイラの手は温かかった。ケーンベルクへの出発を三日後に控え、クリスティーナはシェイラを居室に招いていた。


「シェイラも。レオンハルトと仲良くね」


 二人は私の理想だからとそう言うと、照れくさそうに頬を染めながらも、「はい」とシェイラは頷いた。

 出発の日を告げられてから約一ヵ月。別れの挨拶とこれまでの感謝を伝える度、クリスティーナへ向けられる愛情が、クリスティーナに力を与えてくれていた。

 

 自分がどれほど周囲の人々に愛されていたかを知っていく。別れを惜しむ人々の表情に、王女だからという以上に、自分を慕ってくれていたのだと気がついた。この記憶があれば、ケーンベルクでもきっと頑張れるとクリスティーナは思う。


 輿入れは、国を挙げての一大行事となった。百名以上の付添人が、ケーンベルクまで同行する。街道では王女の輿入れに、民の祝福の歓声が響き渡る。

 ケーンベルクに入ってからは、国境付近の館でクリスティーナの引き渡しの儀が行われた。

 それ以後は、クリスティーナに付き従うのはケーンベルクの人間のみとなる。長い旅の果てに、遂にケーンベルクの王城に到着した時、クリスティーナは腹をくくっていた。


 なるようにしかならないと、そんな境地に至ったのである。


「ようこそ、クリスティーナ王女。顔をお上げください」


 王城の大広間。頭を垂れるクリスティーナは緊張していた。

 いくら腹をくくったとはいえ、夫となる人との初対面は否が応でも緊張が高まる。

 第一印象で、全てが決まってしまう可能性だってあるのだ。

 クリスティーナはできるだけゆっくりと顔を上げ、上段にいる王家の人々を見つめた。座っているのが、国王と王妃にちがいない。その傍らに立つ青年に視線を移して、クリスティーナはすぐに彼がユリウスだと分かった。


 肖像画で見た姿とそっくりだったからだ。ユリウスの方もクリスティーナの方を見ている。

 しばらく見つめあっていると、突然ユリウスが階段を降りてクリスティーナに向かって歩き出した。

 その唐突な行動に、クリスティーナの頭がついていかない。突然の王子の行動に、周囲の人々の間にも動揺が走る。


 周りの動揺など気づかないように、クリスティーナの前まで来たユリウスは、そっと膝を折った。そのままクリスティーナと視線を合わせて、口を開く。


「はじめまして。ずっとお会いできる日を楽しみにしておりました」


 そう言ったユリウスの声は、優しかった。

 呆然とユリウスの顔を見つめていたクリスティーナは、ややあって覚醒した。


「は、はい。私もお会いできて光栄です」


 ややしどろもどろになった自覚はあったが、何とかそう言葉を紡ぐ。クリスティーナの言葉に、ユリウスの笑みが深まる。


「やはり、肖像画より実物の方が良いですね。貴女の話を耳にする度に、どんな方なのだろうと想像しておりました」

 

 一体どんな話を聞いたのだろうとクリスティーナは思ったが、ユリウスの表情からきっと悪い話ではないのだろうと感じられた。それと同時に、ユリウスも同じだったのかもしれないとクリスティーナは思う。

 これまで一度も会ったことのない婚約者への期待と不安。そう思ったら、肩の力が抜けていくのが分かった。

 自分達は出会ったばかりなのだ。

 まだ何も、はじまってさえいないではないか。


「私もどんな方だろうと、幼い頃より思っておりました」


 そう言って微笑むと、ユリウスも屈託なく笑う。その笑顔がなんとなく可愛いと、クリスティーナは思った。

 ユリウスがどんな性格でこれまでどう生きてきたのか、まだ何も分からない。それでも、彼の事をこれから知っていくのは、少し楽しみかもしれない。


 未来は自分次第なのだ。諦めなければ、いずれ道は拓けるだろう。

 輝く笑顔を浮かべたクリスティーナに、ユリウスもその顔を眩しげに見つめたのだった。

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