第十四話 奴隷を買いましょうご主人様
初めてPV4000アクセスに到達。お気に入り100件突破記念に番外編やろうかと思ったんです。題して「番外編レオン君の日常」
でもどう足掻いてもノクタ行きっぽいんでボツりました。何つー扱い難い主人公だ(笑)。
「どうですか!この屋敷なら全員の希望にも応えられる筈です!」
「おお~!」
数日後、ミリアナが見つけてきた物件は、レオン達の期待を裏切らない立派な屋敷だった。
外観はリディの希望通りの派手過ぎず、かといって地味でもない、厳かな雰囲気。裏にはシーダが竜化出来るだけの広い庭。後はレオンの要望通り広い寝室が有れば合格だ。
中に入ると全ての部屋へと繋がる玄関ホールが一行を迎えた。
「凄いですね。これならあとは調度品を置くだけでご主人様に相応しい屋敷になりそうです。」
「ふむ…内装のセンスも悪くない。」
リディ、シーダには高評価だ。
「部屋も見てみようぜ。ミリアナ、寝室はどっちだ?」
「こちらです。」
案内された主人用の寝室は広い。レオンが置こうとしていたベッドも収まりそうだ。
「なかなかの広さだな!」
「気に入って頂けました?」
「ああ。期待通りだ。それにこれも良い。」
部屋には壁に埋め込まれるような形で彫像が飾られていた。裸婦像だ。レオンはおもむろに像の乳房を両手で鷲掴む。
「…90のF…か。なかなか分かってるな。この製作者。」
相手は彫像なのだが、しっかりと手をニギニギするのは男の性だろうか。
「馬鹿な事をしてないで、他にも目を通しましょ…」
ガチン……ゴゴゴゴ…
レオンの触った彫像がスイッチになっていたらしく仕掛けが作動した。彫像が引っ込み、地下への階段が姿を現す。
「パイタッチで作動か…もう製作者のセンスに脱帽だな。知ってたかミリアナ?」
「し、知りませんよ…商会の人は何も言わなかったですし。」
「商人もか。」
もしやこれを知っているのは前の持ち主だけだったのかもしれない。ともかく地下を確認しようと階段を下りる。
「おー。成る程ねぇ。」
地下には石壁で周りを覆った部屋が一つ。広さは上の階の部屋と同じ面積程度だ。しかしレオンの興味を引いたのは部屋ではなく、中に残された器具の数々だ。
「拷問部屋…いや、調教部屋だな。」
保管されていた物はどれもが性的に責めるためと思しき器具ばかりだ。直接傷付けるような器具ではない為、調教部屋だと判断した。
「ハッハッハッ、前の家主は素敵な趣味の持ってたみたいだな。」
「主殿、これはどう使うのだ?」
「ああ、これは相手を四つん這いに固定して…だな…」
シーダが器具に興味を示し、レオンが懇切丁寧に解説を始める。
「ほほう…成る程。」
「今度シーダに使ってやろうか?」
「ふふっ、他の雄にやられれば屈辱の極みだが…主殿になら良いぞ。いや、むしろ余計に燃えるやもしれんな。」
「うはっ!楽しみー!」
決め手が調教部屋というミリアナの意図とは違ったものの、満場一致でこの屋敷の購入が決まった。
購入手続きを済ませると、商会側が屋敷全体の清掃を行ってくれるという。現金一括払いが効いたのか最大限に便宜を図ったようだ。もしくはミリアナの交渉術が活きているのかもしれない。
正式にレオン達が入居したのは下見から二日後であった。
ちなみに気になるミリアナへのご褒美だが、入居初日の朝、レオンの寝室で顔を涙と鼻水とその他の汁でグチャグチャにしているミリアナが、リディによって発見された。
酷い惨状ながら、本人はとても嬉しそうに眠っていたそうだ。
新居での生活が進むと、自然と問題も浮き彫りとなってくる。
先ず屋敷を管理する人手が足りない。以前の平屋程度ならばリディ一人で事足りたが、今は広い屋敷だ。日々の清掃に庭の剪定などメイド一人では行き届かない事も多い。
もう一つはレオンの夜の相手である。リディ達としては、それを全て受け止めたいとは思っているものの、さすがに身体が付いて来ない。
そんな訳で、リディは主人に新たな提案を行うことにした。
「奴隷を買いましょうご主人様。」
「奴隷?」
「はい。この屋敷を管理するには人手が不足しております。ですので、使用人として奴隷を数人買い上げるのが手っ取り早いかと。」
「奴隷かぁ。」
「もちろん、全て女性に致します。使用人兼、ご主人様の性奴隷として。如何です?」
「ムムッ!?それはつまり…」
「はい。ご主人様の気の向くまま、奴隷は抱いていただいて構いません。それ以外の時間は屋敷の仕事を行わせます。」
これが認められればリディ達の夜の負担も分散する。その上、屋敷管理の労働力としても使えるため一石二鳥である。いや、レオンも満足出来るので一石三鳥だ。
「我は良いと思うぞ。奴隷を買えば娼館に行く手間も金も節約出来るであろうからな。」
「奴隷なら、隣国のウィスラで買うのが良いと思います。あそこは奴隷商が多いので数も質も豊富ですので。」
シーダとミリアナも購入を勧める。予めリディが根回ししておいたのだ。だが後押しは必要無かったようだ。
「性奴隷か…色々やらせたい事は沢山あるなぁ。…ヌフフ。いやぁ夢が膨らむな~!」
早くも乗り気なレオン。彼の脳内では既に購入した奴隷達との桃色生活が繰り広げられていた。
「見た目も大事ですが、仕事を行う技能も必要なのをお忘れなく。」
多分聞こえていないだろうが、一応主に釘を刺すリディ。
「よぉし!ウィスラに行くぞ!」
計画通り。従者達はニヤリとほくそ笑み、主人は好色に笑うのだった。
「…いってらっしゃい。お気を付けて…」
ウィスラ行きを決めた二日後、ミリアナは出立するレオン達を浮かない顔で見送っていた。
何故なら彼女にはギルドでの仕事があるので同行が出来ないのだ。ダメ元で休暇を申請したが、長期であるため却下されてしまった。
「ハァ…レオンさん、早く帰ってきて下さいね。」
「分かってるよ。浮気せずに待ってるんだぞミリアナ。」
「…ん…チュッ…レオンさん…チュ…待ってますよ…んっ…」
二人は別れを惜しんで熱い抱擁と口付けを交わす。
たっぷり十分以上、愛しい男と唇を重ねたミリアナは、旅立つ三人の背を見送りながら頭を抱えるのだった。
「ああもう!ウィスラなんて言わなければ良かった!」
一週間後、レオン達はウィスラへと到着。しかし街に入るには入り口で手続きが必要だった。
「ここへは何をしに?」
「買い物。」
門に在中する衛兵に、レオンはギルドの身分証を提示して答える。
「買い物?何を買いに来たんだ?」
「ウィスラで買い物っていえば…分かるだろ?男なら大好きなものさ。」
「ああ、性奴隷か。フフッ、確かに俺も好きだぜ。」
「分かってるねぇ。」
レオンと衛兵がニヤニヤと笑い合う。妙に馬が合う二人。
「だけど良い性奴隷は高いぞ。そんな金持ってるのか?」
「もちろん知ってるさ。ほら、お近付きの印だ。」
レオンはコッソリと衛兵に袖の下を渡す。
「お?悪いな。それじゃヴィアン商会に行ってみな。あそこならボラれる心配はねぇぞ。」
「サンキュー。」
手続きついでに上手く情報を得たレオンは、従者と共にウィスラの街へと入る。
街では最初に馬車を購入をすることにした。帰りは奴隷も居るのでその方が移動も楽だろう。ミリアナへの土産物や屋敷で使う調度品なども買うつもりだが、それらはレオンの能力で収納出来る。しかし人間はそうもいかない。
馬屋を訪ねると、直ぐに用意出来る馬車で一番良いものを発注した。整備して翌日には渡せるそうだ。
「取り敢えず奴隷は馬車が来てからにするとして、今日は観光だな。二人は何かやりたいことはあるか?」
「私は屋敷で使う調度品を見に行きたいと思います。」
「我はこの国特産の菓子だな。甘くて柔らかいそうだ。ミリアナの土産にもなろう。」
「良し、順番に回ろうぜ。」
三人は市の多い商業地区へと向かった。
市でリディが買ったのは燭台やホールに敷く絨毯など。数も多く重いため、レオンの能力で収納した。交易の盛んな街なので種類が豊富で、リディも期待以上だと満足気だ。
一方、菓子を買い求めたシーダだが…
「はむはむ…美味い!これだけでもウィスラくんだりまで来た甲斐があったわ!ムシャムシャ…」
両手一杯に様々な菓子を持っている。
「程々にしとけよ。太るぞ。」
「フフン、竜族は幾ら食べようと太りはせんわ。」
「お羨ましい…」
菓子の食べカスを口周りに付けたまま、誇らしげに語るシーダ。隣ではリディが羨ましそうに見上げていた。
幾ら食べようと太らないというのは、全女性にとって夢の体質だろう。
「フフッ、例え肥えるとしても、主殿の大好きなココのみよ。」
菓子を抱えたまま器用に自慢の乳房を持ち上げてみせる。
「確かに。そこは多少肥えても問題無いな。」
「んふっ…主殿に女にされてから、更に肥えたのだ。」
タプンッ…
手を離すと肥えた場所が蠱惑的に弾んだ。散々弄び、揉みし抱き、貪った場所ながらレオンはしっかりとそれを観察する。幾ら見ても見飽きないものは飽きない。
「これ!これ買うぞリディ!絶対似合うって!」
次にレオン達が寄ったのは洋服屋だ。きっと奴隷はまともな服を持たないだろうから、購入後に配る服を調達しようという訳だ。
「ご主人様、奴隷の服を買いに来たのでは?」
レオンが手に持っているのは女性モノのショーツ。白を基調としてレースやメッシュをふんだんにあしらった所謂魅せる下着だ。完全に目的から逸れているレオンをリディが窘める。が、彼が止まる事は無い。
「まあ、良いしゃないか。それにほら!こんな機能まで有るんだぜ!」
ショーツはクロッチ部分の重なった布をずらすと穴が空いている。
「ほほう…面白いものを考える。これならいつでも主殿を受け入れられるな。」
横ではシーダが同じ仕様の色違いを数十着、セットで買い込んでいく。
「シーダ、ミリアナの分も確保だ。」
「うむ。我の見立てでは、あの娘は存外見られて悦ぶ質であるようだ。こういうのはどうだ?」
「うひょ!それもう紐じゃん!下着の意味ねー!つか、露出癖有ったんかいミリアナ!」
どんどん店内の派手な夜用下着が買い占められていく。
「あの、侍女服を全サイズ十着と下着を下さい。」
バカ騒ぎする主を背に、リディは淡々と買い物を済ますのだった。
こんなコス、彼女達に着させてー!って要望ありましたら感想にリクエストお願いします。爆裂の琴線に触れるものが有れば作中で披露したいと思ってます。




