表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/67

第31話『連鎖する災厄』



バルムを斬ったあの日から、世界は静かになるはずだった。

だが――それは、始まりに過ぎなかった。


---


「西の峡谷で、村が消えました」

「南方の交易路が、黒炎に包まれたと……」

「王都の外縁部でも、空間が裂けた痕跡が……」


ギルドの報告は、日に日に増えていった。

“絶対悪”――バルムに酷似した災厄が、各地で同時に発生していた。


---


俺は、仮面を外したまま、報告書を睨んでいた。

リリィは魔導院の解析室で、魔力痕跡を調べていた。


「……全部、同じ魔力構造。

 でも、バルムのものじゃない。もっと深く、もっと歪んでる」


「つまり、誰かが“作っている”ってことか」


リリィは頷いた。

その瞳は、静かに怒りを宿していた。


---


数日後、王都からの召喚状が届いた。

内容は簡潔だった。


>「天野朔殿。

> あなたを“勇者”として認定する。

> 四魔王の一人、アグド・ネメスの討伐を命じる」


---


勇者――その言葉に、俺は少しだけ笑った。

名誉でも、称号でもない。

ただ、剣を振るう理由が明確になっただけだ。


リリィは、迷わず言った。


「私も行く。あなたの剣になる。

 あなたが倒れないように、支える」


「……ああ。お前がいれば、俺は折れない」


---


>「災厄が連鎖するなら、俺たちが断ち切る。

> この剣と、この魔法で――世界を守る」


こうして、俺たちは再び旅立つ。

今度の敵は、災厄の源。

四魔王――その一人、アグド・ネメス。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ