〈一撃離脱の覚悟〉
〈ステータス操作(Lv2)〉の力は一体……
(〈鑑定〉のSPを使うか)
〈ステータス操作〉をLV2に上げるために必要なSPは〈雑用〉と同じ500。アイラのおかげで予想外にSPを稼げたとはいえ、今のままでは足りないからな。
(その前に調べておくのか)
LV差があるだろうから詳しいことは分からないかもだが……
◆◆◆
タイタン
地属性の上位精霊。地属性の祭器に呼ばれ、受肉した。祭器の暴走のためにほぼ正気はなく、ただただ力まかせに暴れるだけ。祭器を鎮めるのが手っ取り早い。
◆◆◆
概ねハーディアの言った通りか。まあ、ハーディアの言ってたことの正しさが確認出来たのは良かった。
(よし、じゃあ〔鑑定〕のレベルを下げて……)
◆◆◆
レオ 人間(男)
Lv 57
力 40
防御 35
魔力 33
精神 33
素早さ 36
スキル
〈雑用(Lv3)〉
※スキル効果UP(大)・力UP(大)・防御UP(大)・素早さUp(大)•取得SPUP(大)
〈ブースト(Lv3)〉
〈ステータス操作(LV2)〉
〈アイテムボックス〉
〈糸魔法(Lv3)〉
SP 10
◆◆◆
結局〔鑑定〕はLVを下げるだけではSPが足りなかったので消去。そして、余ったSPで〈糸魔法〉をLv3にしておいた。
(さて、〈ステータス操作(LV2)〉の出番だな)
〈ステータス操作(LV2)〉の効果、それは隠しステータスの確認&操作だ。
(色々あるけど、今はこれ……っと危ない!)
あのスキルもゲットしておかないとな。
◆◆◆
〈一撃離脱の覚悟〉
発動すると防御力が下がるが一定時間力と素早さが上がる。上昇率はLvによって変わる。
◆◆◆
ヒットアンドアウェーにはぴったりなスキルだが、強敵相手にはあまりにリスクが高い。しかもこのスキルだけではタイタンには通じないだろうな。
(だけど〈ステータス操作(Lv2)〉でパラメーターを変化させれば……)
〈ステータス操作(Lv2)〉の効果は隠しパラメーターを含めたステータスを操作すること。〈一撃離脱の覚悟〉に加え、俺の力と素早さを上げれば通じるはずだ。
(HPを下げて力と素早さを上げる……)
いくら〈ステータス操作(Lv2)〉でも何かのパラメーターを下げないと上げられない。ちなみにHpや最大HPは隠しステータスで本来は見ることが出来ない。
(グッ……やはりキツイか)
最大HPが減るたびに体が重くなる。HPは生命力、つまり、命を削ってる訳だからな……
「ガガッ! ガ!」
タイタンが意識をハッキリさせようと頭を振る。もう立ち直りつつあるのか!
(ヤバい、時間がもうないか! )
を発動させたオレのステータスは最終的にこんな感じになった。
◆◆◆
レオ 人間(男)
Lv 57
HP 100/100
MP 124/136
力 340
防御 0
魔力 33
精神 0
素早さ 336
スキル
〈雑用(Lv3)〉
※スキル効果UP(大)・力UP(大)・防御UP(大)・素早さUp(大)•危機感知
〈ブースト(Lv3)〉
〈ステータス操作(LV2)〉
〈アイテムボックス〉
〈糸魔法(Lv3)〉
〈一撃離脱の覚悟(Lv3)〉
SP 0
◆◆◆
スキル効果UP(大)の効果もあって無茶苦茶なパラメーターになった。まあ、攻撃を食らえば終わりだが、それは前から同じだ。
(HPをさらに削って強化するか……?)
だが、HPを三分の一削った影響でかなり体には影響が出ている。これから戦うのにこれ以上は……
「オオオ!」
くっ、奴もそろそろ〈フラッシュ〉の影響から立ち直って来てるな。行くか!
ダッ!
決意と共に地面を蹴ると、今までとは段違いの速度に我ながら驚く。本当は慣れる時間が欲しいところだが、勿論そんな時間はない。
「くらえっ!」
まずはヤツが向いている方向と反対側から足を斬りつける!
(先手必勝! 〈ブースト〉ッ!)
ザクッ!
斬りつけたミスリルの剣に確かな手応え。だが、
プチン、プチン、プチン
辺りに張り巡らせた〈糸弾〉は俺と繋がってるから切られればこんな風に感触で分かる!
(回避──ッ!)
攻撃のやって来る方向を見極めて……
ゴゥ!
オレが予想したよりもはるかに近い距離でタイタンの拳が空振る音がする。
(見えてないはずなのに……流石だな)
斬りつけられた感触だけでこうも正確に反撃出来るなんて……敵ではあるが、敬意さえ覚えてしまう。
(だけど、危機感知は発動してない!)
つまり、このままヒットアンドアウェーを繰り返せば勝てるんじゃないか!?
(シオン、〈糸弾〉を頼む!)
“!!!”
背中に背負った祭器からタイタンの周りに〈糸弾〉が伸びる。これでさっき切られた分以上に糸が張れたはずだ。
(まさかこんな使い方も出来るなんてな……)
ヤツとの戦い方を脳内でシミュレーションしていると、自然と思いついたのだ。
(攻撃すればするほどタイタンの攻撃は鈍っていく。〈糸弾〉の結界を張りつつ攻撃すればいずれオレが優位に立てるはずだ!)
とにかく〈フラッシュ〉の効果が切れるまでに出来るだけヤツにダメージを与えておかないとな!
作中では(レオが)説明しきれていませんが、〈ステータス操作(Lv2)〉は単にパラメーターを操作するのではなく、レベルアップによるパラメーターの上昇分を操作出来るスキルです。実は隠しステータスは他にもありますが、それはまたの機会に……
読んで頂きありがとうございました!
次話は明日の昼12時に投稿します。
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