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決着

 因縁の相手との再戦……レオはリベンジが出来るのか!?

 深手を負ったアウルベア亜種は俺の方をうかがいながら間合いを詰めてくる。やはり次で決める気だな。


(だが、これはチャンスでもある……)


 ヤツより早く攻撃するか、ヤツの攻撃をかわし、トドメの一撃を加えれば俺の勝利だ。


(今度こそ俺が勝つ!)


 ビュッ! ガサッ!


 わっ、何だ!


(クソっ! 葉っぱか!?)


 何でこんなタイミングにとか考えてる暇はない。慌てて葉っぱを顔から剥がすと……アウルベア亜種は既に俺めがけて腕を振り上げている!


(回避は……間に合わない!)


 じゃあ、剣で受けるか……しかし、ヤツには傷ついているとはいえ、左腕もある。というか、受けきれるか? コイツの決死の攻撃を……


(ならっ!)


 思いついたのは、常識外の一手。多分、勝つことだけを考えてなきゃ思いつけなかった一手だ!


(引くのが駄目なら、進むだけだっ!)


 ヤツが腕を振り下ろすよりも早く突進し、腕の内側に入ってしまえば………


 ザクッ!


 手応えありだ!


「グオォ……ォォ……」


 剣を手放し、道連れとばかりに崩れるように倒れ込むアウルベア亜種から距離を取る。下敷きにされたらえらいことになる。


(た、倒した……)


 ブルブルブルブル! 


 何回鳴ったかは分からないが、レベルアップしたな。


(ステータスを見るのが楽しみだな)


 アイラ達に合図しようとしたその時、ウインドウが開いた。



◆◆◆


 スキル〈ステータス操作〉の習得条件を満たしました。


◆◆◆



 新しいスキル!?



◆◆◆


 特殊条件 : リベンジを満たしました。SPと経験値を獲得しました。


◆◆◆



 何だ? 特殊条件だと?


(今まで同種族の魔物を倒しまくってた時に満たしていたみたいなやつか?)


 これだけウインドウが開くのはレアな条件だからか? 経験値も入ったみたいだし。


 ブルブルブルブルブル──!


 な、何だ!? またレベルアップか?


(だが、今はアイラの援護に行かないと!)


 俺は冒険者プレートの振動を無視してアイラのもとへ急いだ!



(えらいこっちゃ……)


 アイラに合流してアウルベア亜種を全滅させた後、休憩しながらステータスを開いた俺は思わず固まってしまった。



◆◆◆


レオ 人間(男)

Lv   55

力   39

防御  34

魔力  32

精神  32

素早さ 35


スキル

〈雑用(Lv2)〉

※危機感知・力UP(中)・素早さUp(中)付与中

〈ブースト〉

〈ステータス操作〉new!


SP 1520

※ 特殊条件 : リベンジ達成ボーナス

※ 亜種モンスター初討伐ボーナス


◆◆◆



 俺がLv50オーバー? 嘘だろ?


(もうベテラン冒険者の域じゃないか)


 Lv的にはC、いやBランクでも可笑しくない。勿論、冒険者ランクが上がるには試験がある。が、正直今ならなんとでもなる気がしてる。


(後はこの〈ステータス操作〉だな)


 一体どんなスキルなんだろう?


「ねえ、レオ。ステータス見てもいい?」

「もうっ! ハーディア!」


 アイラはそう言うが、まあ別に減るもんじゃないし、アイラやハーディアなら構わないかな。


「良いけど、ちょっとびっくりするぞ」


 俺だってびっくりしたんだからな。


「って、Lv55!?」

「このスキル、何なんですか!?」


 俺はできる範囲で二人に事情を説明した。


「特殊条件 : リベンジ……聞いたことないな」


 精霊は長生きらしいが、ハーディアでも知らないとなると……俺が初めてってことさえあるのか?


「達成することが難しい特殊条件はウインドウが開くと聞いたことがあります。流石レオさんですね」


 そう言って微笑むアイラは控えめに言っても天使そのものだ。


(マジで癒やされるな……)


 いや、疲れた体に染み渡るよ。尊い……


「プレートの故障でしょうか? 私のLvが……」


 えっ、ルイーザも!?


(アウルベア亜種を一緒に倒したからか?)


 説明しなくちゃな……



(ザガリーギルド長視点)


 はあはあ……


 ブランクの影響は予想以上だった。体力が落ちが半端ない。ゴブリンの巣につく前に倒れちまう……


(筋トレは欠かしてなかったのにな……)


 ん? 待てよ。最近はサボってたな。いつからやってないんだ?


(まあ、相手はゴブリン。スキルを連発すれば問題ないだろ)


 俺のLvは33だが、連れてきたトーマス達は皆Lv50を超える猛者。ゴブリンが何十匹いようと問題ない。


「ギルド長、ペースを落としましょうか?」


 くっ……トーマス! そんなに俺がへばっているように見えるのか!


「見くびるんじゃないぞ! 最近筋トレする時間が無かったからカンを取り戻すのに丁度いいわ!」


「そっ……そうですか。分かりました……」


 トーマスが引きつった笑顔を浮かべる。くそっ! そんなにきつく怒った訳じゃないだろ!


「落ち着け。俺達の力を考えれば楽な仕事だ。亜種がいる可能性があったとしても、失敗するはずがない。違うか?」


 トーマス達はしっかりと頷く。そうだ、お前達は元C級冒険者なんだ。こんなクエストは余裕でこなせるはずだ!


「いつも通りにやればいいだけだ。違うか?」


「「「その通りです!」」」


 ふぅぅ、ようやくいつもの調子が戻ったか。やれやれ、ようやくクエストに取りかかれるな……

 読んで頂きありがとうございました!

 次話は明日の昼12時に投稿します。


◆お願い◆

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― 新着の感想 ―
[良い点] 見事な逆襲と、それによるステータスアップでした。 取得できたステータス操作は気になりますね。 強そうな響きしか感じません。 そして嫌な予感しかない、ギルド長の討伐への道のり。 彼の思うい…
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