これから
「んっ……」
敏感な部分を急に触れたためか、アイラが甘い吐息を漏らす。普段の俺ならここで……いや、もっと前の段階で止めていただろう。だが……
「行くぞ、アイラ」
「はい……」
俺は自分の意思だけを告げて欲望のままにアイラの胸の柔らかさを味わった。
「あっ……んっ」
触れる度にアイラは今まで見たことがないような表情を見せる。それが可愛くて、愛おしくて……もっと見たくなる。
(見たい。知りたい。アイラの全てを……)
これは欲? それとも愛? いや……
(どっちもだよな)
愛するから欲しい。それはどちらが先でどちらが後かなんてどうでもいい。大切なのは……
「あっ……」
左手はアイラの胸に留まったまま、右手は優美なラインを描く太腿に伸びる。そして……
「……っ!」
それは滑らかな肌の感触を確かめながらゆっくりと上へと向かう。ゆっくり…ゆっくり……
「んっ……ああっ」
アイラから漏れる吐息から期待と不安を感じながらも俺は手の動きを緩めないし、速めたりもしない。だって、もったいないだろ? アイラがこんなに可愛い顔をしてるのに……
「レオさんのいじわるッ……」
あっ……バレてる。まあ、そりゃそうか。なら……
「あっ!」
目的地にたどり着くと俺は手を下着の中に滑り込ませ……
「っ……あうっ!」
そのまま……
「あっあっあっ!」
※
いつもより少し遅く起きた俺達は何故か皆から”ご結婚おめでとうございます!“と言われてしまった。
(何で俺のプロポーズのことを知ってるんだ?)
いや、知ってるはずはない。タナトスとの戦いもオリジンとの邂逅も俺とアイラしか知らないはずだ。
(だとすると……)
そう考えると困惑するやら気恥ずかしいやらだが……
「今日はどこから手をつけましょうか?」
「そうだな……」
もうすぐルースリーの里を訪問するダグラスの里のエルフ達の様子を見に行かなきゃだし、エリオットの研究の方も気になる。それにレジスさんにお礼と報告もしなきゃな。
(まあ、一つ一つやっていくか)
別に一人で全てやる必要はない。今までずっと皆の力を借りてやってきたんだから。それに今は……
「どうしたんですか、レオさん?」
「いや、何でも……」
今はいつも隣にアイラがいてくれる。今までもそうだったけど、これからはもっと一緒だ。
(死がニ人を分かつまで……か)
だが、いつ来るか分からないものを恐れていても仕方がない。むしろいつ来ても驚いたり拒否したりすることがないように準備しておく、それが俺の出した答えなんだから!
「よし! じゃあ、今日も精一杯頑張ろう!」
「はい!」
俺の人生はまだまだ始まったばかりだ!
ここで一旦完結をうち、お休みを頂きます。先の構想はぼんやりとあるのでアイディアが固まったらまた更新したいと思います!




