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経験をスキルにする万能な能力を手に入れて、最強の探索者になりました〜JKと一緒にダンジョン探索で成り上がる〜【コミカライズ】  作者: わんた


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復讐よりも大事なことだからな(エピローグ)

 マザー討伐の知らせは、世界中に広がった。


 蟻人族の侵攻は止まっており、倒しやすくなっている。さらに新しく生まれることもなくなったので、総数自体も減少傾向だ。このまま討伐が進めば淘汰するのも時間の問題だろう。


 と、世間はそう考えていたが、実際にはマザーは一体だけ生き残っている。


 幼体であるため今は産卵できないが、時間が経過すれば新しく一般兵たちを生み出せるだろう。また命をかければ新たにマザーを生み出すことも可能だ。


 初回の侵攻が失敗した蟻人族は地中の奥深くに隠れ潜み、機会を見て再び人類に襲いかかるはず。


 それが数年後なのか、それとも百年後なのかは蟻人族もわからないが、その日は必ず来るだろう。


 ◇ ◇ ◇


 正人たちはマザー討伐の発表を、蟻人族によって滅ぼされたオーストラリア大陸で見ていた。


 今は被害の少ない廃墟ホテルで、正人パーティ、ユーリ、美都、レイア、サラ、誠二は生活をしている。


 探索協会から日本のチームは全滅したと発表されており、死亡した者として扱われている。また正人に協力した誠二も反逆者扱いされており、指名手配されてしまって日本に戻れない状況だ。


 両親や自宅は監視対象になっており、誠二は日本に戻れず正人との行動を続けている。


「巻き込んで申し訳ない」


 と正人は謝罪していたが、誠二としては覚悟していたことだったので問題だとは思っていない。


 あのまま活動を続けていても、いつか探索協会から使い捨てられる運命だとわかっていたからだ。育ててくれた親には悪いとは思っている誠二だが、後悔はしていなかった。今は自分が何をするべきなのかゆっくり考える時間にしている。


「ついに死んだことになったが、これからどーするんだ?」

「ラオキア教団を潰します。あれだけは排除しなければなりません」


 田口を殺されたこともあって、正人はラオキア教団を許すことはしない。


 平和のためにも大教祖は倒すと決めているのだ。


 この判断は正人だけではなく、里香、冷夏、ヒナタも同じである。


 日本を追い出されても育ててもらった恩はあるので、ラオキア教団の大教祖までは倒したいと思っていた。


「ユーリさんは協会を潰す活動を続けます?」

「しばらくは美都と安全に過ごせる場所を探す。協会は後回しだな」

「あら~。私を優先してくれるのね」

「復讐よりも大事なことだからな」


 真っ正面から肯定されてしまって、美都は黙り込んでしまった。顔は赤くなっていて照れていることがわかる。からかうことの多い美都ではあるが、反撃されると弱かったのだ。


 復讐のためにモンスターを地上に放ったユーリの行動する基準が変わったことで、正人は驚きながらも彼の表情が柔らかくなっていることに気づく。


 汚いものばかり見てきたユーリであるが、ふと立ち止まってみると、キラキラと輝く大切な存在が近くにいると実感したからだ。


「レイアさんはどうします?」

「私はサラと一緒に暮らせるのであれば、正人さんについて行きます」

「国からの保護を受けなくていいんですか?」

「正人さんたちの扱いを見たら信じられませんよ。鬼人族は人間じゃないので人権はない、なんて言われる可能性もありそうですしね」


 探索協会の裏切り行為を見て、レイアは人類全体をうっすらと信じられなくなっていた。


 そのため絶対に裏切らないであろう、そして何かあれば助けてくれるお人好しと共に行動することを選んだ。


「あはは……確かにそうですね。国籍を発行してもらえるかもわかりませんし、しばらくはオーストラリア大陸で隠れている方が安全かもしれません」


 考えすぎだと言えないところが悲しかった。


「正人の兄貴はさ、すぐにでも動くのか? もし人手が足りないなら俺も協力するぜ」

「僕もだよ。兄さんにばかり負担をかけられない」


 弟の二人は、探索者となってレベル持ちになりスキルも覚えている。


 経験は不足しているが戦力にはなるため、正人は一瞬だけ喜んでから首を横に振る。


「二人は巻き込めない。安全な場所を探すから、そこで生活をしてほしい」

「正人の兄貴は、また俺たちをのけ者にするのか!」

「そうじゃない。危険なことをしてほしくないだけだ」


 弟との意見が合わない。三人がにらみ合っているとユーリが間に入る。


「過保護すぎる」

「ですが……」

「二人とも高校生なんだ。自分で判断して行動したい年頃だろ。ある程度、自由にさせてやればいいじゃないか」

「そうは言っても……」

「まあすぐ動くことはないんだ。しばらく悩んでいろ」

「…………はい」


 廃墟のホテル生活はどこまでも続けられるかわからない。明日にでも蟻人族に見つかって攻め込まれる可能性はあるのだ。


 継続的に安全な生活ができるまで、ラオキア教団の対処は後回しにするしかなかった。


「すると、ここから移動するんですか?」

「うん。生き残りがいるかもしれないから、探しに行こう」


 里香の質問に正人は肯定した。


 国として維持できなくなってしまったが、人類が全滅しているとは考えにくい。


 どこかで生き残りがいるんじゃないか。


 そういった希望を持っており、見つかれば烈火や春、美都を住まわせると考えていた。

本章はいったん終わりです!

しばらく更新が止まるのでその間にコミック版も読んでもらえると嬉しいです!

小説とは違う面白さがあると思うので、こちらも読んでもらえるとうれしいです!


http://wantablog.com/?p=3040

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