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経験をスキルにする万能な能力を手に入れて、最強の探索者になりました〜JKと一緒にダンジョン探索で成り上がる〜【コミカライズ】  作者: わんた


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(他国視点)残った者は俺の後に続け!

 大量の探索者を投入して順調に蟻人族の巣を調査していた一行は、ついに食料庫を発見した。


 マザーへの食料供給源を立つため、大規模な人数を投入して破壊作戦を実施したが、ロイヤルガードの登場によって予想外の展開になってしまう。


「撃て! 撃て!」


 部隊長の命令によって『エネルギーボルト』『ファイヤボール』『水球』といった様々な遠距離スキルが放たれた。一般兵の蟻人族が当たると部位が破壊されて倒れるが、ロイヤルガードは違った。


 大した魔力が込められていないので、全てを弾き飛ばしてしまう。


 死を恐れない蟻人族は、ロイヤルガードの命令に忠実に従い、死体を乗り越えて前へ進んでいく。


「こいつら恐怖心はないのか!?」


 作戦に参加している探索者が怯えながら言った。


 先ほどから数十体は倒しているのだが、敵の数は減るどころか増えているようにも思える。


 また『遠視』『遠距離射撃』のスキルを持つ一般兵の個体が集まり、隊長級が『連鎖』スキルを使い遠距離からバリスタを放っている。反撃しようにも距離がありすぎて通常のスキルでは届かない。部隊の限界は近づいていた。


 もう無理だ。

 逃げ出したい。


 戦意喪失しかけた探索者が部隊長を見る。

 ロイヤルガードに首をはねられていた。


 血を吹き出して倒れる姿を見て、探索者は完全に心が折れてしまった。


 背を向けて逃げようとすると、肩に『エネルギーボルト』が突き刺さって転倒してしまう。スキルを使ったのは隊長級の蟻人族だ。


 倒れた探索者は動けない。止めを刺そうとして一般兵が殺到してきたが、巨大なハンマーを叩きつけられてまとめて吹き飛ぶ。


 攻撃をしたのは生き残っている人類側の部隊長だ。『怪力』『身体能力強化』を同時に使って、普通では振るえないほどの巨大なダンジョン鉄製のハンマーを武器にしている。


「大丈夫か?」

「は、はい」

「怪我をしているな。治療班がいるところまで戻れ」


 倒れていた探索者は肩を押さえながら後退していった。


 心は折れているので、回復しても戦線には復帰しないだろう。


「残った者は俺の後に続け!」


 ハンマーを持った部隊長は近くにいる蟻人族を吹き飛ばし、ロイヤルガードの前に立った。


 大きく跳躍するとハンマーを振り下ろす。


 ロイヤルガードが持つ盾に衝突して金属音が鳴り響く。


「うぉぉぉお!!」


 部隊長は押し込もうとして力を入れるが、ロイヤルガードは平然としている。


 スキルを複数起動した力でも負けているのだ。


 盾ではじき返されてしまったが、空中で一回転をして足から着地する。


 他の探索者がカバーに入って追撃はなかったが、ロイヤルガードの攻撃をさばききれずに、剣で切られ、叩き潰されていく。


 状況は最悪だ。ロイヤルガード単体でも苦しいのに数で負けてしまっているため、これ以上の継続戦闘は厳しい。


「撤退するぞ!」


 まだ十分な戦力が残っている。ハンマーを持った部隊長は自らが殿を担当すれば逃げられると思っていたのだが、それは蟻人族を甘く見過ぎていた。


 後方の壁に穴が開くと、一般兵の蟻人族がなだれ込んできた。


 走っていたこともあって探索者たちは急に止まれず、先頭集団が接触してしまう。後ろに下がろうとしても後続が邪魔をして動けない。反撃することすらできず、強靭な顎に噛まれて倒れていく。


「助けてくれ!!」


 逃げているはずの後方から叫び声が聞こえ、ハンマーを持った部隊長は指示を出そうとするが、ロイヤルガードの剣が迫ってきたので中断する。槌の部分で剣を跳ね上げると、全力で腹を叩く。


 硬質な外殻にヒビが入った。割れ目から緑の体液が流れ出ていて、重傷を負っている。


 ――自己回復。


 ロイヤルガードは傷を治そうとするが、高速でハンマーを振るわれてしまいスキルを中断する。


 盾で受け流すことしかできず、後退を続ける。


「俺に続け!!」


 探索者たちの戦意が蘇った。


 ロイヤルガードに殺到して攻撃を仕掛けている。


 反撃をされて倒れてしまう探索者もいるが、他に活路がないため誰も諦めない。細かいダメージが蓄積していき、ロイヤルガードはついに膝を突いてしまう。


「これでトドメだ!」


 ハンマーが頭部に振り下ろされ、ぐしゃりと音を立てて潰れた。


 一瞬の静寂が訪れてから探索者たちから歓声が上がる。


「うぉぉおお!!」


 劣勢だった流れが変わった。


 誰もが生き残れるかもしれないと希望を持ち、ハンマーを持った部隊長が道を切り開いて、蟻人族を倒していく。


 近くにある通路へ逃げ込もうとすると、頭上からパラパラと砂が落ちてきた。


 後ろへ飛んでハンマーを構えると、新しいロイヤルガードが天井に穴を開けて落ちてきた。


 一体ではない。三体もいる。先ほど倒した個体と同じく剣と盾のスタイルは変わらない。


 戦闘が始まるまでの僅かな隙をついて、部隊長は全力でハンマーを振るうが盾で受け流されてしまい、バランスを崩したところで頭ごと体を剣の腹で叩き潰された。


 水気を含んだ音を立てて、地面に血が広がる。


 戦場で頼りにしていた部隊長は、あっけなく死んでしまったのだ。


「嘘……だろ……」


 希望を潰されて絶望へと変わった。


 探索者たちは抵抗するのをやめて武器を落とし、命乞いを始める。


「俺たちはもう戦わない! 捕虜にしてくれ!」


 人間相手でも無視されるような言葉だ。種族、そして別の世界から来た蟻人族が言うことを聞くはずがない。


 抵抗する者も、命乞いする者も関係なく、侵入してきた探索者は次々と殺されていき、最後は誰も残らない。


 こうして上陸した一部の探索者は全滅したのだった。

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